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｢ね、潤｣
｢んぅ？｣
なんだその声。可愛いな。
｢なんかあったの？｣
｢なんで？｣
｢凄い呑んでるから。やなことあった？｣
｢……やなこと｣
んん、と声を漏らして言いにくそうに唇を尖らせてる。さっきの二宮くんと重なって、つい、ふふ、と笑みが零れた。
｢……なんでわらうの｣
｢あ、ごめん、可愛いなあって思って｣
｢かわい？おれが？｣
｢うん｣
｢……なんだよそれ……｣
かわいいって言われたのが気に入らなかったらしい。頬を少し膨らませてご立腹のようだ。
褒めてるのに。
｢……翔さんにね｣
｢翔さん｣
｢うん。おれのじょうし｣
さっき言ってた敏腕弁護士さんかな。
｢翔さんにね、言われたんだよ。彼女くらいつくらないのかーって｣
ああ、少し酔いが覚めてきたみたいだ。滑舌がちょっと良くなってる。
｢彼女？｣
｢そ。でさ、そういえばAと別れ話した記憶ねえなって思って｣
そりゃ自然消滅だったからね、って言葉は飲み込んだ。
……もしかしたらそう思ってたのは私だけだったかもしれない。なんて、考えてしまったから。
別れるべくして別れたんだろうって自分に言い聞かせてきたけど、ただ逃げてただけなのかもって。気づいてしまったから。
テーブルに頭を預けたまま、潤が私を見る。
その綺麗な瞳に、うっすら浮かぶ不安の色。
｢……な、A｣
｢……ん？｣
｢俺のこと、好きだった？｣
まるで子供のようなことを聞く。
過去形なんだ、とは、言わない。そんな墓穴掘るような真似はしない。それに、そんな軽々しく返していい話じゃない。
ね、潤。どうしようか。
私ね、まだ潤が好きだったらしいんだよね。むしろあの頃より潤が好きかもしれない。
伝えてもいい？嘘をつかずに素直に、あなたが好きだと伝えてもいい？
迷惑だって言われたら笑い飛ばしてみせるからさ。私逃げるの得意だもん、そんくらい楽勝だよ。
……だからさ。
1回だけ、チャンスをちょうだい？
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聖夜姫 - はじめまして 聖夜姫(いぶき)です！作品を読んで楽しめましたMJファンにはたまらないです よかったら友達になってください！ (2016年8月12日 20時) (
レス) id: 34d7a0d57b (このIDを非表示/違反報告)
沙理那(プロフ) - まりさん» ありがとうございます！ (2016年7月21日 19時) (レス) id: c7c004a3ee (このIDを非表示/違反報告)
沙理那(プロフ) - 向日葵の微笑み潤さん» ありがとうございます！ (2016年7月21日 19時) (レス) id: c7c004a3ee (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - わぁとってもキュンキュンします！潤くんファンとしてはたまらないです。楽しみにしています！ (2016年7月21日 16時) (レス) id: 23cd098b4a (このIDを非表示/違反報告)
向日葵の微笑み潤 - 花金、お話進みましたね〜！ますます、続きが気になります！更新頑張って下さい！！ (2016年7月20日 17時) (レス) id: 82b8fa921d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沙理那
| 作成日時：2016年7月15日 10時
