貴方を愛していいですか。桐山照史

#17 ページ17

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神ちゃんは予定があるとかなんとかで

先に病棟戻ってしまって小瀧くんと2人きり。









小瀧くん、ちょっと苦手やねんけどな。









私も戻ろうかなって席を立った瞬間









「 Aさん、聞きたいことあるんですけど 」









って腕を掴まれた。









振り払うに振り払えず彼の隣に座る。









「 聞きたいことって？ 」




「 彼氏さん、について聞かせてくださいよ 」









遠くを見つめながら、真剣な顔で聞いてきた









「 な、なにを話せばええの… 」




「 いつから付き合ってたんですか

同棲するくらい前から付き合ってたんですか？ 」









っ…痛いとこつくなあ…









「 昔から仲よかった人だから… 」









「 好きなんすか？ 」









ちらっとこちらに目線を向けられる

なんか、全てを見透かされてるようで

居心地…悪いな…









「 …好きやで…？ 」






「 なんか、俺にはそう見えないんすよねえ

昨日住所のこと話してる時も

なんとなく顔ひきつってたような気いしたし 」









あん時見られてたんか…









っていうか…なにが言いたいん…

結局なにが聞きたいんかよくわからん









惚気でも話せばええんやろか？









返事に困っていると









「 俺、Aさんのこと

ずっと好きやったんですけど 」









という爆弾を急に投下された。









「 へ…？ 」





「 というか今も好きです 」









ずっと握られたままの腕を握る力が

少しだけ強くなる。









「 その彼氏さんのこと、たいして好きやないなら

俺と付き合ってくださいよ




俺、本当にAさんのこと好きなんですけど 」









私の腕を掴んだまま、小瀧くんは立ち上がる。

すっと手を引っ張られて彼の腕にすっぽり埋まった









「 ねえ、どうして彼氏さんの話

そんな戸惑いながら話すんすか？ 」









急に彼が怖くなってきて腕に力を入れて離れる









「 小瀧くんには、関係ない

お付き合いも受け入れられへん

私、彼氏いるっていうてるやんか… 」









一歩下がって目線を下げる。

なんか少し怖くて顔あげられへん。









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