わかってるよ、そんなこと2

手紙の返事。 ページ1

二口side


俺は、昔からそうだった。
素直になれないから、好きな女の子に「ブス」や「バカ」などの暴言ばっかり言っていた。


それはAに対しても同じでひどいことを言って。
でも、Aの中での俺の最後の印象がクソ野郎のままでは嫌だったから、意地汚く手紙を書いた。

そしたら、返事が返ってきたんだ。


二口へ

まず最初に、ごめんね。
たくさん酷いこと言って、二口の話を聞こうともしなくて。

私ね、知ってたんだ。
二口が本当は優しいこと。ただ、素直になれないだけだってこと。
でもね…、だから、二口が優しいから私に対してひどいこと言ってくることが悲しかった。
辛かった。


だから、私は貴方を許すよ。
知ってるから。

本当は優しいこと。
もにさん達が大好きなこと。
何にでも真面目で、絶対に手を抜かないこと。


…初対面の女の子がナンパにあってて、それを助けてあげられる勇気を持っていること。

ニロが覚えてるとは思ってなかったけど、助けてくれて嬉しかった。
覚えてくれていて、嬉しかった。

私は許すよ。

お姉ちゃんたちと、烏野の人たちと仲直りしたらまた宮城に帰省するつもり。

その時遊びに行くから、お菓子いっぱい用意しといてね！



Aより




…お前は、本当に優しいな。

許されないことをしたはずなのに、許してくれる。

外は晴れてるのに、俺のほお離れてる。

酷いことした俺が今更好きなんて虫のいいことは言えないから、ただ、一言だけ。





雨音が響いてますね_____。









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