僕じゃダメですか？(短編集)-third-

嘘つき　　望月蒼太 ページ13

A「バァ〜カ」


私はある者に舌を出しバカと言った。

嘘だけどね・・・？

まっそれを間に受けているのがバカだ


蒼太 「バカじゃないもん！！」


バカ者＝蒼太

おっ１つの等式発見！！


私と蒼太は高校で初めて出会った

１年生からずーっと一緒でからかうのがすっごく楽しかった

席も隣のことが多くて友達という存在になっていた。

でも

私はなかなか素直になれなくて。いつしか嘘つき状態になっていた

蒼太の前だけは素直になれなくて

必ず嘘をついてしまう


本当は好きだよって

面と面を向いて喋ったことなんて１度もない。

私はいつしか恋愛的に好きになっていた

でも。アイツは気づいてない

だって


私と彼は友達・・・


この関係から進展するはずがないから


A「…バカみたいじゃん」


逃げてきた先の廊下でポタッと涙の粒が頬を伝う。

嘘つきなんて本当は本心を言いたいだけ

ただ口が先走ってしまうだけ

そして。後悔をしてしまうのだ


A「嫌だなぁ〜」


蒼太と会うのが嫌になってきた

だって嘘ついてまた泣いちゃうんだもん。繰り返しなんて嫌だよ

まっ


A「それも全部。自分がばらまいた種なんだけどね」


・


・

あかり「Aちゃんは付き合わないの？」
A「私？うーん。まっあかりには彼氏がいるもんね」
あかり「えっ！？///うっうん///」


良かったじゃんっと私はあかりと彼氏さんを互いに見ながら言う。

あかりの彼氏は蒼太。

どうやら蒼太から告白をしてあかりがＯＫをしたらしい

私は素直に良かったねと言わなければならないのに

言いたくなかったんだ・・・

だって好きな人が付き合うことになったんだもん

でも

「良かったね…」

嘘をついてちゃんと言ったよ？嘘の言葉を

自分の想いを隠して


でもね

あかりと蒼太との関係を壊したくなかった。

壊したらもっと苦しむ。自分を犠牲にして友達を守る



それが嘘つきの指令。



A「でも…言いたかったなぁ〜」
あかり「へっ！？どうしたの！」
A「何でもないよ？あかり」



その時。私は笑えてたかな？


頬を冷たい液体が流れたから



嘘つきを卒業できるかな・・・？



大好き。蒼太

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