Let's go, bro. 〈JUMP10人目〉

頼る１(やまけと) ページ15

今日はもともと体調が良くなかった。






でも別に仕事を休むほどでもなかった。






けれど、せっかく山ちゃんと圭人りんと３人でのロケなのに、






これがこんな形で返ってくるなんて...









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山「圭人ー、スタッフさんが呼んでるー、って、A！？どうしたの！？」






圭「山ちゃん、しっ！」









スタッフさんからは死角になっている所でうずくまっている私を見た山ちゃんが、素っ頓狂な声を出す。



圭人りんに注意されると、慌てて自分の口を両手でぱっと押さえた。









山「Aどうしたの？」






圭「今日もともと体調悪かったんだって。

　そしたら、長時間のロケバス移動で乗り物酔いしちゃったらしくて...」






山「マジか...珍しいね...A大丈夫？...って、大丈夫なわけねえか...」









たまたま、酔ってフラフラになっている私を見つけた圭人りん。






自分だっていろいろやることあるのに優しい圭人りんがそのまま放っておけるはずもなく、






ずっと私のそばにいて背中をさすったり、風を送ってくれたりした。






しかも、迷惑かけたくないから誰にも言わないで、という私のわがまままで聞いてくれた。









でも、「大丈夫？」とか「何してほしい？」とか聞いてくれる圭人りんの声に、






私は吐き気がひどくて答えるどころかうなずくことすらできない。






申し訳ない気持ちでいっぱいになる。









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山「圭人、１回スタッフさんのとこ行ってきな？Aは俺が見とくから」






圭「本当？うーん...じゃ、山ちゃんお願いね。A、すぐ戻ってくるからね？」









圭人りんが走っていくのが見えた。








山ちゃんが圭人りんと同じように背中をさすってくれる。






本当に２人にもスタッフさんにも申し訳なくて、









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涙がこぼれそうになる。

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