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「え!?個性が!?」


共同スペースにいた全員が声を揃えて叫ぶ。
特に驚嘆しているのは、爆豪の幼馴染である緑谷だった。


個性が発現して以来、幾度となく爆破をお見舞いされた彼は、自分に猛威を振るっていた力がこんな可愛らしい少女だったのかと疑いの目すら向けている。


爆豪の意思だったにせよ、不本意だったにせよ、緑谷に怪我を負わせてきたのは紛れもない彼女であるのだが、なるべく怯む気持ちを表に出さないように努めた。


そうすればきっと彼女が傷ついてしまうと思ったからだ。


緑谷が想像した通り、彼女は繊細かつ聡明だった。
爆豪のような自尊心や自負はもちろん、相手を軽んじる行為や蔑む心は備えていない。


よって天真爛漫で明るすぎる彼女は、時に人のパーソナルスペースを見誤ることがあるのだ。


「ねぇデク!」


「わっ近!?いつの間に!」


目の前に容赦なく迫る彼女から懸命に目を逸らす緑谷と、その光景を快く思わない自分に戸惑う麗日。


そんな二人の心境など露知らず、本人はとても愉快そうに頬にえくぼを刻んだ。


「私ね、あなたともお喋りをしたいの。今度でいいから長くお喋りができる時間を私にくれたら嬉しいわ」


「…えっと…。僕でいいなら」


「ホント!?ありがとう!あ、あとあなた。お茶子とも!」


「え!?私…?ていうか何で名前…」


先程から彼女が暴れ放題なのは、その後ろで宿主は切島と身の上相談をしているからで、今後彼女についてどうするか真剣に話し合っているのだ。


先生に報告することは決定事項だが、授業やレクリエーションの際にどうするかは爆豪と彼女次第である。


困惑した二人は爆豪に助けを求めることもできず、彼女の返答を待つしかなかった。


なおも楽しそうな彼女に、爆豪の先が思いやられた。


「私は個性なの。個性だから生まれた時から勝己と記憶を共有してる。勝己が経験したこと全てを知ってるの、だからあなた達の名前も知ってる」


「…へぇ…。じゃあ、かっちゃんみたいに何でもできたりするの?」


「え〜。うーん。それはまだ分からないかな。外に出て1日も経ってないからできる範囲も知れないの」


思っていたより真面目に返す彼女を見つめて、緑谷は爆豪の頭脳を彷彿とする。


彼女の発する言葉が孕む知的な雰囲気が、戦闘時に策を思案する彼と何となくと似ていたのだ。


「とりあえずお腹すいたよね!!」


見た目はフォローしきれないほど馬鹿っぽくはあるが。



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りと(プロフ) - KoKoRuさん» そうなんです、爆破だからもっと爆発的なイメージを持たれてしまうかな、と思って描かせていただきました。参考になったならとても嬉しいです!(´˘`*) (2018年1月22日 19時) (レス) id: 2e41884d99 (このIDを非表示/違反報告)
KoKoRu(プロフ) - なんかイメージよりフワフワした感じだけど、こっちの方が可愛いと思うので参考にさせていただきます! (2018年1月21日 22時) (レス) id: 43321ef465 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りと | 作成日時:2017年12月24日 21時

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