検索窓
今日:26 hit、昨日:13 hit、合計:305,750 hit

さんじゅうよん(・ー・) ページ37

バタンッ




手当てをしてもらってだいぶ軽くなった足をゆっくり動かして部屋に戻った。





今までの経験上、傷が治るのにこんなに時間がかかったのは初めてだった。



カネキは、理由を「疲労」だと言ってたけど…私自身、よく理解しきれていないところがある。



ベッドに座って髪をほどくと手首の赤い跡が目に止まった。





ほどいた髪の毛が尻に当たる感覚と、時計の音が私の動きを止める。





貴「あんな喰種捜査官、初めて見た…」





私の腕を素手で掴んだ理由。


私の仮面を壊した理由。


管轄外だからといって、私達を逃がした理由。


最後に、名前を教えた理由。





全てが分からなくて頭の中がゴチャゴチャしている。





コンコンッ


考え事に頭を集中させていたからか、いきなりのノック音に肩が激しく揺れる。




ヒナミ「お姉ちゃん、入るね?」



ゆっくり開いたドアから顔を出したのは、既にお風呂に入ったとみられるヒナミだった。



ヒナミは私の姿を確認すると、ベッドに腰かけている私の隣に座った。



貴「どうしたの?」


えへへ、と照れたように笑うヒナミの手にはドライヤーが握られていて。


ヒナミ「久しぶりにお姉ちゃんに髪の毛乾かして欲しいなぁ」


可愛らしくおねだりする様に、どこのどいつが断れるんだ。

誰も断れねぇよ※(これがロリコンスキルです)


貴「甘えたさんだねヒナミは。いいよ。じゃぁそこのコンセントにさしてくれる?」



ヒナミ「うん!」




カチ、とドライヤーの電源を入れれば、この季節には最適な涼しい風が生み出される。





ヒナミ「お姉ちゃんの髪の毛長くてキレイだね〜」



貴「そう?ヒナミの髪の毛もサラサラで潤ってるじゃん」




ヒナミ「ヒナミとお姉ちゃん、髪色同じなのに何か違うの」



クルリと振り返って私の髪の先端を触る。


太ももまで伸びた髪を羨ましそうに眺めるヒナミは、何か言いたげだった。



ヒナミ「あのね…」



ゆっくり口を開いたヒナミは、どこか寂しげで。

ポツリポツリと言葉を紡いでいった。



ヒナミ「お姉ちゃんが帰ってこないって分かった時、お兄ちゃんね…すぐ飛び出していったんだよ」


貴「…え、」

さんじゅうご(・ー・)→←さんじゅうさんm(..)m



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (220 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
444人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

白龍 - りゅうり@なゆさん» やっほー(^O^) 開いてもらえないからネットからこめんとさせてねww (2015年1月26日 21時) (レス) id: d169810906 (このIDを非表示/違反報告)
白龍(プロフ) - りゅうり@なゆさん» なるほどなるほどp(^_^)q頭の中に入れておくよ笑更新楽しみにしてますぜ! (2015年1月25日 20時) (レス) id: f3012756ec (このIDを非表示/違反報告)
りゅうり@なゆ(プロフ) - 白龍さん» そうだぉ!梟討伐作戦のときにまた絡ませてやろうと思う (2015年1月25日 20時) (レス) id: a73cd02181 (このIDを非表示/違反報告)
白龍(プロフ) - りゅうり@なゆさん» そうなんだよぉ〜!続編も読んだよ!てか、ジューゾーはなんなの?主人公がすきなのかな?あれは。 (2015年1月25日 20時) (レス) id: f3012756ec (このIDを非表示/違反報告)
りゅうり@なゆ(プロフ) - 白龍さん» おぉ!おかえりぃ~。白龍ちゃん全然来ないからシュン↓↓って感じだったwロックかけられてるとゎ、大変ですなぁ (2015年1月25日 19時) (レス) id: a73cd02181 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:りゅうり@なゆ | 作成日時:2015年1月12日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。