草食と見せかけて肉食なんです【東京喰種】

さんじゅういち(・<・) ページ34

?「おやぁ？もしかして、SSレートの『黒猫』ちゃんですかねぇ？」









貴「………！？コイツっ………









CCGかっ…………」









なるほどね…見ただけで喰種って分かったのか…









貴「ごめんね？私には…………」









ｺﾞｱｯ…と音をたてて赫子を出す。









貴「人間を襲う趣味なんてねーから…」









退却させてもらうわ、と赫子を使って家の屋根に登ろうとすると、腕を掴まれた。









はっ…？









思わず振り返る。









な…何でコイツ…素手で喰種の腕を掴んでんの…!?









素手なんてどれだけ危険のリスクが高いと思って…









少し力を入れて振り払おうとするも、その手はしっかりと私の腕を掴んでいた。









すると、空いている片方の手で小さな刀を出す。









…クインケ…？









それにしては小さすぎる。








じゃぁ、一体なに？









困惑している私を置き去りにして、ボディステッチ野郎は妖しく笑って









?「顔をもっと見せてくださいです…」









と一瞬で私の仮面を砕いた。









無数の仮面の欠片が顔を掠める。









血が垂れているのか、冷や汗が垂れているのか分からないが、









''一旦逃げなきゃ''









そんな焦りが心を満たす。









顔を見られて焦ってしまってか、足がもつれる。









私らしくない。









いや、そんなことどうでもいい。









「走らなきゃ」







そう思ってもなかなか動かない私の足には、いつの間にか野郎のクインケが刺さっていた。

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