766（taka） ページ7
あー。よく寝た。うん。
途中でAが出て行ったんだ…
テキトーに返事してたな、俺(笑)
今日はとっておきのサプライズを。
もう帰国してしまうAのために、ライブをしよう
と思って。
何を歌うかなんて、決まりきってる。
愛を、思いをこめて。歌おう。
みんなで協力して、部屋をライブ仕様にしていく。
アコースティックだからそこまで大がかりでは
ないけどね。
あいつらを探しに行ったtoruさんがまだ戻らない。
…酔いつぶれてんのか？
めっちゃ気合い入る！とか言ってたのに。
あ、来た来た。ったく。
taka「おまえら何してんだよ！早く手伝えよ！」
何してたんだか…
ryotaがにっこにこの笑顔で俺に話しかけてくる。
ryota「森ちゃん…ええライブしよな！Aちゃんが号泣するくらい！」
taka「はぁっ？たしかに泣くかも知れないけど…なにそれ(笑)」
tomoyaもtoruも、黙々と準備を始めてる。
よし。
Aに伝わるように、心からの俺の思いを
ぶつけてやるからな。
taka「A〜？入るよ〜？」
一応、ノックもして。部屋へ入る。
A「は〜いっ！」
元気な声。ドアを開けると、着替えを終えたAが
微笑んでいた。
走り寄ってきて、抱きついてくる。
なになに(笑)
taka「…目、赤い。どしたの？泣いただろ？」
近づいて、気がついた。
なんで…
A「…さっきね、貴寛さんたちが私のためにライブしてくれるって聞いちゃって…なんかもう…うれしいのとさみしいのとで…っ…やだっ…も…」
…なーんだよ。
ほんとこいつってさぁ…
taka「泣き虫〜(笑)！そんな泣くなよ。まだライブするのこれからだからな？感動するなら終わってからだろ(笑)」
抱きついたままだったAを改めて抱きしめる。
泣き止まないAにキスをひとつ、ふたつ。
taka「もう、泣くな。A」
顎をくいっとあげさせて、唇をそっと重ねる。
舌を捻じ込めば、Aも応えてくれる。
止まらない…もっと、もっと…
A「…ん…っ…た…っか……っん…」
Aの声が漏れて聞こえて、やっと唇を離す。
さっきまでの涙とは違う、艶めいた瞳が潤む。
taka「…止まった(笑)。でもまだ足りない」
すぐ近くにあるベッドを横目に。
Aの香りを堪能するように力いっぱい抱きしめる。
A「…大好き。ライブ、楽しみ…ね？」
こいつの笑った顔が好きなんだ。
よし。やりますか！！
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作者名：ゆず | 作成日時：2018年6月11日 0時
