765（toru） ページ6
まだ寝てるんか…
アレやるんちゃうんか…ったく。
toru「貴寛、もう起きろ。そろそろ時間や…」
Aのためにライブしよう言うたんおまえやし。
しんどかったんか…こいつが一番ハードやからな。
taka「んーーー。そうだった。あれ、Aは？」
きょろきょろしてから俺を見る。
ねぼけまなこ、やな(笑)
toru「あれ？おまえに言わんと出てったんか。トイレ行く言うてたけど」
ふーん、とベッドを降りて行こ、と部屋を出る。
まだぽーっとしとるやろ…
そんなんで歌えるんかい(笑)
リビングはまだまだお酒を楽しむ友人たちで
あふれる。
tomoyaとryotaがおらんな。寝てるか？
taka「ふわーっ。よく寝た！よし！みんな！これからAのためにライブするから！準備手伝って！」
復活か(笑)
ざわざわしながらも、部屋を片付けはじめる。
後藤さんもおらんし。なんやろ。
toru「あいつらどこ行ったんやろ。見てくるわ」
部屋にもおらんし、スタジオか？
そっと降りていってみる。
後藤「Aさん、ほら泣き止んで。もっとドンと構えてないと…慣れてとは言わないけど、これからも当たり前に起こることは覚悟しておいて。少しずつでいい、強くなってね」
なんや…泣いてる？？
toru「…どないしたん」
どうやら二人もおるみたいや。
びっくりした顔。
tomoya「びっくりするやろ…なんか言うてから声かけてくれや」
ryota「もう、大丈夫やんな！まだまだ楽しみはこれからやし！あ、言うてええの？」
…ますます分からんわ。
当の本人は、俺に顔を見せんと肩を震わせて。
泣くようなことがあったんか？俺とすれ違ってすぐに？貴寛も知らんやろこれ…
toru「A？大丈夫か？どないしたん…」
振り向くことなく首を横に振る。
…そんなんされたら余計心配やろ。
後藤「後で貴寛も交えて話す。彼女が落ち着くまで待ってあげよう。お前らも上行って。…やるんだろ？」
そやそや！と二人は盛り上がるけど。
俺は全くそんな気になれん。
tomoya「toru。行くで。貴寛もおるんやろ？」
俺の肩をたたいて。
いつもの笑顔。
…不本意やけど。
toru「A。こっちこい」
顔だけでも見せろ、アホ…
A「……でへへ。ごめんなさい」
…しゃあないやつや。
とりあえず。
A「…いたっ！」
チョップ、しといた(笑)
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作者名：ゆず | 作成日時：2018年6月11日 0時
