780（taka） ページ21
Aが帰ってから。
なーんか…やる気出ねぇ…
会いたいなぁ…抱きしめたい…
と。
んなこと言ってらんねぇ。
今日もまたレコーディングで一人、スタジオ。
『taka！いい感じだよ！』
グッと親指を立てて笑うプロデューサー。
直接会ってプロデュースをお願いした人だ。
この人は仕事が早い。
なんていうか、ほんと…迷いなくアレンジもするし
全く新しいものを提示してきたりする。
それがいいからまたさぁ…たまんないんだよね。
taka『ありがとう！今日はこれでおしまい？』
持ってきた曲全てカッコよくなったから。
帰るか、そのまま滞在しようか。
『良かったら俺の家に来る？パーティーしよう。ほかにプロデュースしてるヤツらも来るんだ。紹介するよ』
え。
だって彼がプロデュースしてるのって、俺らが
憧れて聞きまくってるバンドばっかなんだけど？！
taka『メンバー呼んでもいい？みんなも会いたいと思うから！』
車でそうかからない場所だから、早速連絡して
ヤツらを呼び出した。
toru「おおー。来たでー。ホンマに俺らも来てええの？めっちゃ緊張してきてんけど」
車を降りるなり、興奮気味に話し出すtoruさん。
俺ら二人してあのバンドもこのバンドも好きでさ。
ryota「森ちゃんお疲れ〜！俺めっちゃ楽しみすぎやねんけど！森ちゃんありがとお！！」
ハグしてくんなよ(笑)分かるけどさ！
tomoya「たかひろぉ〜！俺マジ興奮してんねんけど！誰が来るんやろ？あかんちょっと震えるわ！」
智也まで興奮してんの！
よっしゃ。
『おーっ！ようこそ！待ってたよ。そろそろ他のメンバーも来るみたいだ。入って！』
バンバンと背中をたたかれたtoruさんが苦笑
しながら楽しそうに中へ入っていく。
まだたどたどしいながらも、先に来ていたヤツらと
笑顔でハグして会話を始めるryota。
用意された料理の肉にかぶりつかんばかりに
走り寄って写真をおさめるtomoya。
すぐに会話を始めては笑い出す。
こんな光景、少し前までは想像もできなかった。
この地でスタートするために必要なスキルを
それぞれが磨きはじめてる。
俺も負けてらんねぇし！
Aにも伝わるかな…
うっわ！
やっば！
本物〜！！
ただのファンだよ、もう(笑)
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作者名：ゆず | 作成日時：2018年6月11日 0時
