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ホテルに戻ってきた。
taka「A…たくさん買ったね(笑)」
あれから何とか気持ちを立て直し…
みんなと合流して、あれやこれやとショッピングを
楽しんだ。
A「うんっ！お父さんのお土産、貴寛さんセレクトだし(笑)ふふっ！気に入ってくれるかなぁ？」
かなり真剣に選んでくれてたな…
楽しかった。
お土産も無事買えた。
あとはもう、帰国するだけだ。
taka「A？疲れた？明日帰るからさ、今日はもう寝ようよ…」
優しく甘く囁く声に。
そっと目を閉じた…
taka「ただいま〜っ！やっぱここが落ち着くわっ」
何だか私までそう思えてきちゃう(笑)
自分たちの家かと思っちゃうくらい。
いい天気だし。風も心地いい。
人も多くないから、のんびりした気分。
taka「A。少しさ、散歩しようか」
荷物を置いてすぐ。
貴寛さんと外に出た。
A「…やっぱりここ、好きだな、私」
手をつないで歩く。
ニューヨークでは手放せなかったキャップやメガネは、ここではいらない。
taka「気に入ってもらえて光栄です(笑)」
後ろ歩きで私を見て、うれしそうに笑う。
海も穏やかで、青くて、本当にきれい…
taka「もうすぐ帰国だな。どう？楽しかった？」
不意に聞かれて…言葉に、詰まる。
楽しくて、幸せで、満たされて。
音楽に没頭する彼らの姿を見ることができた。
何度も歌う姿は、惚れ惚れする…
歌い直してるから、貴寛さん的にはあまりいいものじゃないかも知れないけど…
アルバムはまだもう少し時間がかかりそうだけど
最高のものができる。そんな気がする。
A「楽しかった！ほんとに、楽しくて充実しててねぇ〜。でも、すごくハードだなぁとも思った。気力も体力も残さず使い切る感じ…無言で部屋に帰ってきて秒殺だったこと、あったね(笑)」
taka「あ〜(笑)。まぁね。意識とんでたかも(笑)。作ったものとまるで変わったりしてさ。頭おかしくなりそうだったわ！でもさ、いい感じに仕上がって。まだまだこれからだけどね。ツアーもするから、早く作って日本に帰りたいわ…」
…帰りたい、か。
ここでこんなに充実した毎日があるのに？
taka「俺らのホームはここじゃないよ、A」
…え。
心を読まれたみたいなこと…
抱き寄せられて、大きな瞳が私を見つめた。
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作者名：ゆず | 作成日時：2018年6月11日 0時
