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#145 本音の月明かり[レンside] ページ8

黙り込むA。
待合室の前に、重い沈黙が流れる。

詳しくは分かんないけど、Aは何か溜め込んでる。
誰よりも、辛そうに見えた。
しかし、何度聞いても口を開こうとしない。

それから数時間後。

刹那。
先程とは違う、沈黙が流れた。

「兄ちゃんは!! 体弱いから!! 元気な私が… 兄ちゃんを助けなきゃ!!
 いけないのに…」

辛そうに泣き叫ぶAを俺はそっと抱きしめた。

手を離した瞬間、崩れるAを助け、
肩を貸した。

「ありがと」
そう言って初めて見せた笑顔。
その笑顔はあの時から変わってるようで変わってなかった。

今は俺の肩で瞼を閉じている。
大人っぽくなったAに、また一層惚れ込んでしまう。

「俺って… 間抜けだよなぁ…」
優しく照りつける月明かりを窓から見上げて
Aに聞こえない声で呟いた。

A…辛い時は言え。
お前の全てが好きだ。 何があっても…味方。
そう… 約束しただろ?

幼い頃の約束…覚えていますか?

「俺は、お前を一生守り続けるから」
小さく言って、柔らかいAの
青緑に輝いた髪をなでた。

そのあと、俺は凭れるAの頭にそっと頭をのせて
眠りについた。

#146 静寂後→←#144 本音の月明かり



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設定タグ:鏡音レン , VOCALOID , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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あいか - 本当に泣けた! (2013年9月8日 3時) (レス) id: 1e6a1e1b56 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ - 感動しました(´;ω;`)ウッ… (2013年3月16日 11時) (レス) id: 128cb8551b (このIDを非表示/違反報告)
みかん - ごめんなさい 実は、私、知りませんでした\(//∇//)\受験生なのに、ここまでかけるとは‥Σ( ̄。 ̄ノ)ノすごいですねo(^▽^)o (2013年3月9日 14時) (レス) id: aa2b7b5dfa (このIDを非表示/違反報告)
闇音 月(プロフ) - 完結おめでとうございます。面白かったです。お疲れ様でした。 (2013年3月5日 19時) (レス) id: d0d5f6d780 (このIDを非表示/違反報告)
心音おと(プロフ) - 終わるんですか?他にレン君の小説は書きますか?この小説好きだったので…終わっちゃったのは悲しいんですが… (2013年3月5日 17時) (レス) id: b52ef8a4d3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:へたレン娘 | 作成日時:2012年10月25日 23時

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