はちみつレモン・トライアングル -Yuto.N-

Honey 16 ページ16

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「うそ、なんで…」







思わず言葉に詰まって
魚のように口をパクパクしてしまう。








裕翔「へへーん、びっくりした？」



「びっくりに決まってるよ！てっきり家にいると思ってたもん！」



裕翔「やっぱり？」



「うん。何かあったの？」



裕翔「ううん。特には。」





…？


じゃあ何でこんな時間にわざわざ学校まで…？








「裕翔、あの…」



裕翔「ん？」








こんなこと、聞いたら図々しいだろうか。







「もしかして、なんだけど、」



裕翔「うん、」



「わたしの勘違い、だと思うんだけど、」







でも、気になっちゃうから。


裕翔が何を考えてるのか知りたいから。









.









「もしかして、わたしのこと迎えにきてくれ、た…？」









.









言い出したのは自分なのに、
だんだんこんな思い上がった質問しなきゃ良かったと後悔。




尻すぼみになっていく声のトーンがその証拠で、
まさに穴があったら入りたい状態。








「ごめん、変なこと聞いた！今の忘れて！」




慌てて撤回するものの
真っ直ぐこっちを見つめる裕翔。








「さっ、帰ろ！お腹すいたー。夜ごはんなんだろー？」




あぁ、わたしのバカ。
なんで調子に乗っちゃったの。




内心では自分を叱りつつ
必死に平静を装って、歩き始めた時だった。









.









.









裕翔「…Aの好きに解釈してくれればいいよ。」








.








「…へ？」



裕翔「言葉通りだよ。Aの好きに解釈していいから。」









…それって。それってさ。

期待してもいいってこと？









わたし、裕翔のことどんどん好きになっちゃうよ。

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