謎解き ページ36
side.Subaru
沈黙した空気が流れる中、部屋のドアが開く音がした。
「うわー、また派手にやったなぁ。壁壊れてるやん。」
「・・・やっぱりなんか起きたな。」
「何があったん!?」
遅れて帰ってきた三人だ。
俺らが今までのことを説明すると、三人はそれぞれ反応する。
ユウはしきりに唇を指でなぞっていた。
楽しそうな顔をしながら。
「なるほどなぁ・・・。
つまりリョウは、光と闇のチカラ両方を使っとったわけやな。」
「・・・どうゆうことや。」
「赤い目はもちろん俺らが持っとる“闇のチカラ”やろ？
そんで、怪物を消したってことは黄色の目は“光のチカラ”ってことや。」
「・・・光のチカラは最初から持っとったとして、
どうしてスバルくんの闇のチカラをリョウちゃんが？」
マルがそう尋ねる。
確かにそうだ。闇の住人が光のチカラを手にすることはまずない。
ということは闇のチカラは後で手にしたもの。
一体どうして？
しかも俺と同じチカラを。
ユウはニヤリと笑った。
きっとこの男には、正解が分かっている。
「考えられる理由はただ一つ。
スバルの血がリョウの体内に入ったこと。」
「血・・・？」
血といえば…
“・・・俺と契約しよう。”
・・・っ！あの時！
契約の証としてリョウに俺の血を飲ませた。
それが原因で俺のチカラがリョウに?
「・・・心当たりがあるみたいやな。」
「リョウと・・・契約をしたんや。
その時に俺の血がリョウに。」
「なるほど・・・。これで謎が解けたわ。」
ユウは満足そうに笑った。
「スバルがリョウの光で消えんかったのも血のおかげや。
契約の時、リョウの血を飲んだやろ？
光のチカラを持った血が体内にあるから大丈夫やったんや。
まぁ契約しとる時点で、どっちかが生きとったら片方死んでも生き返るけどな。」
「そうなん！？そんなこと、本には書いてなかったで!?」
「ま、実証済みってことや。」
驚くタツを見てユウは口角を吊り上げた。
ヒナは首筋をポリポリ掻く。
この二人にも何かあったってことやな…。
俺が来る前は、ユウとヒナの二人しか館にはいなかった。
どれくらい二人でいたかは知らないが、その間に契約を結んだことは知っている。
二人しかない特別な絆があるということも。
「・・・でもまだ謎は多いで。
リョウ狙いの怪物の事も何も分かっとらんしな。」
ユウはそう言って小さく息を吐いた。
・・・俺はリョウを守りきる事が出来るんやろか。
俺はそう思っていた。
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あんずみんと(プロフ) - 雅愛さん» コメント嬉しいです!ありがとうございます。こんな亀更新の作品を待っていて下さる方がいらっしゃると思うと本当に励みになります。ここから山場になりますので、ぜひぜひお楽しみに(*´▽｀*) (2017年9月29日 19時) (
レス) id: 9bdb6ebf5b (このIDを非表示/違反報告)
あんずみんと(プロフ) - NoahLさん» コメントありがとうございます。滞りがちだとは思いますが、一生懸命更新いたしますので、どうか最後までお付き合いください(●´ω｀●) (2017年9月29日 19時) (レス) id: 9bdb6ebf5b (このIDを非表示/違反報告)
雅愛(プロフ) - 初めてコメントします。この小説好きです!!楽しみに待ってますので、作者様のペースで、ゆっくりでも更新頑張って下さい！ (2017年9月28日 19時) (レス) id: 5040adfde3 (このIDを非表示/違反報告)
NoahL - メッチャおもしろいので頑張ってください!! (2017年9月19日 19時) (レス) id: 4c6cfc05cd (このIDを非表示/違反報告)
あんずみんと(プロフ) - ぱんだ野郎。さん» コメントありがとうございます(*´▽｀*)のろのろ更新だとは思いますが、ちゃんと完結させますので、ぜひぜひ最後までお付き合いください!!お楽しみに!! (2017年7月18日 21時) (レス) id: 72e4412768 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんずみんと | 作成日時：2017年4月15日 11時
