【MASHLE】無敵で素敵な魔法使い！ (ページ49)

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現代最強と保護者(?) ページ49

Aは未だ倒れていた。セコンズやサモンズを使ってない上、モルガンの指輪(魔力量制限装置)をつけていたとは言え、アザ2本分の魔力量(通常二線魔導士のn倍)を消費したのだ。回復まで多少時間がかかるのは仕方がない。

「Aちゃん大丈夫？」

「…回復まで時間を要する」

「つまり立てないんだね」

「Aちゃんいつまでマッシュくんに押し倒されてるんですか！？ハッ！？まさかAちゃんもライバル…！？やらねば」

「ゴラァマッシュ！！いつまでAちゃんの上に乗ってんだァ！！~~羨ましい~~さっさと退けェ！！」

「えぇー…(あの二人はただ戦ってただけなのに…)」

決着時にマッシュがAを押し倒したような体勢になり、その体勢のまま二人が話していると、嫉妬の鬼とかした外野たちが叫びはじめた。

とその時、今まで静かだったランスがマッシュたちの元へ歩く。

「…おい、掴まれ」

「？」

そして未だに寝っ転がってる(不本意)Aに手を差し伸べた。

その時、Aの体が起き上がる。…もちろん要回復待ちなA本人が動いたのではない。

「兄さま！？」

「いつまで寝てるつもりだ」

偶々通りかかったレインがAを後ろから引っ張り上げたのだ。突然のことに驚いたAは持ち上げられたネコのように伸びている。ランスはAを持っているレインをじっと見つめるも、その表情は険しい。

「…わざわざ神覚者様の手を煩わせるわけにはいかないんでオレがコイツを運ぶ」

「Aを運ぶくらいワケない。裁定者の面倒を見るのも神覚者の仕事のうちだ」

「…」

「…」

(何この空気！？)

互いに睨み合う二人にフィンは心の中で突っ込んだ。(口に出す勇気はない)
板挟みになっているAはマッシュたちに助けを求めるような視線を送るも誰ひとり顔を合わせるものはいなかった。

「(もうこの二人の間にいるの嫌なんだけど…)とりあえずお兄様？一旦離して「あ？」ホシイナァ…」

「ドットくん、いってあげれば？」
「え！？無理無理あの空気はヤバい」
「Aちゃん可哀想に…」
「兄さま…ランスくん…」

「A、どっちがいいのか選べ」

「え」

「そうだな」

「え」

急にそんなことを言われても…と困惑しつつも本心はどっちも嫌である。

「拒否権は…「「ない」」デスヨネ」

Aは心の中で叫んだ。
─助けてシュエン(保護者)──！！