【MASHLE】無敵で素敵な魔法使い！ (ページ46)

今日:139 hit、昨日:246 hit、合計:411,164 hit

現代最強と杖ページ46

あれから…。あとで合流するレモンとトムを待つ間にしばらくいろんな店を回ることにした。

くしゃみコアラのダーツではドットとマッシュがケンカ(一方的)をするというトラブルがあったが、そこそこ楽しんだ。

「新しい杖…？」

「ああ、少し新しい杖を試したくてな…。マーチェット通りには有名な杖の店があるからな。ちょうど…

神覚者候補の選抜試験が近いという噂もあるしな…」

とのことだ。
無邪気な淵源(イノセント・ゼロ)の件もあって今年は試験が前倒しになるらしい。

Aはその資格がないので全くどうでも良い話なのだが、カルドからその話を聞いていた。

「ついたぞ、ここだ」

店の中はずらりと杖が並んでいる。中に入るとモノクルをかけた小さな老人が出迎えてくれる。

早速フィンが杖を選びはじめた。
床に描かれた魔法陣の上に乗ることで魔力に適した杖を呼び寄せてくれるらしい。

フィンに続いてランスも杖を選ぶと、その並々ならぬ魔力に店主は感服していた。

「そのアザは！？貴女は…モルガーナ家の御息女様ですね」

「ソウデスケド」

Aに気づいたらしい店主はアザを見て驚く。そして目を輝かせて杖を見て欲しいと頼んだ。

「杖？まぁ見るだけなら…」

「おぉ…！！」

「すごい…」

「改めて見ると豪華な杖だな…」

Aの持つ杖を目を輝かせながらマジマジと見つめる面々。

「モルガーナ家の杖はその魔力量の多さから、耐久性が高く魔力を通しやすい水晶でできていると聞くがこんなに美しいとは…」

「持ち手はガラス製で純金の装飾…派手だな」

「この杖は持ち主を選ぶと言われ、モルガーナ家でも一部の人間にしか扱えない…。もし杖に拒絶されたならその魔力を吸い取られてしまうと聞く」

「呪いの杖だ…」

「……モルガーナ家はある種呪われてるからね」

Aの杖を見て満足したらしい店主は次にマッシュに目をつけた。

「君は測らないのかね？」

「え」

魔力がないから反応する杖なんてない…フィンの心配をよそにマッシュは一応測ろうとしたその時、一つの杖が目に入った。
その杖は床にめり込んでいる。

「なんですか、あの杖一つだけ落ちてる」

マッシュがそう言うと杖が一人でにガタガタと震えはじめた。

「え…こわっ…何…」

「あれか…あれはこの店に古くからある杖でな…。何せ重たくて誰も持つことができないんじゃ…」