【MASHLE】無敵で素敵な魔法使い！ (ページ44)

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現代最強と責任ページ44

なんとか神覚者(主にオーター)を条件付きではあるものの説得することに成功したAは、ようやくマッシュから解放された。しかし、

「うわーはっきりくっきり」

「手形ついてるね」

「キミのせいでね！！」

マッシュに掴まれていた腕にはくっきりと手形がつくほど赤くなっていた。…えぐいて。
様子を見ていたレインも引いていた。

「…流石にこれは…ていうかAのバリアで防ぐことは出来なかったのか？」

「いやぁ、バリアも結構強化したはずなんだけど…こうマッシュにバリアごといかれて」

(ごと！？)

近くで話を聞いていた魔法局局員のカイセ・ツッコミーは心の中で突っ込んだ。というかあの(・・)Aのバリアを貫通する握力って何？？？

「ごめんねAちゃん。責任を取るよ(シュークリーム的な意味で)」

(責任を！？それって結婚！？！？)

またもカイセのツッコミが冴え渡る。

「いや、いいよ。自分で治せるし」

(治せるの！？)

「そっか」

(そっか！？それで済ませて良いのか！？)

これがフィン(ツッコミ)不在の恐怖である。かろうじてカイセが心の中で突っ込んではいるが。だれもやり取りがおかしいことには口に出して突っ込まない。

「お前回復魔法使えたのか…」

「アブソルータヴィエートの応用でね。まあ自分しか治すことはできないけど」

これも師匠との特訓で死にかけたお陰らしい(A談)

腕に魔力を流し込むとあっさりと手形は消えた。原理としては怪我(負数)に対して値を正数に上げることでプラマイゼロ(つまり完治)になる。

「じゃ、帰りますか」

「あー…マッシュは先に帰ってて。私は用があるから」

「？」

そう、Aが魔法局(ここ)に来たのはモルガーナ家の家系図を見るためである。来て早々にオーターに引きずられたので目的から脱線したが。

ソフィナに改めて許可を貰い資料保管庫へ入るA─とカルド。

「なんでカルドさんも？？」

「……Aさんの監視役だよ」

「本音は？」

「面白そうだったからつい」

「おい神覚者」

自由奔放なカルドにツッコミつつ、Aはモルガーナ家の家系図を探しはじめた。

「あ、これじゃないか？」

「ん？“モルガーナ家系図”…これだね」

それらしきものを見つけた二人は早速中身を確認する。

「家系図を見てもAさんの兄にあたる人は…」

「…」

Aの兄にあたる人物は結局見当たらなかった。