【MASHLE】無敵で素敵な魔法使い！ (ページ34)

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現代最強とお兄様② ページ34

「どうしてこうなるの？」

「いいから来い」

レモンを探していたAはレインと遭遇した。Aを見るなりため息を吐いたレインは有無を言わさずAを連れ出した。

意味もわからず連れ出されたAは不満をこぼしていると、ドンっと壁に押し付けられた。

「おい」

「？」

─乙女の憧れ、壁ドンである。

が、この二人に限ってそんな甘酸っぱいものではない。

側から見たら恋愛小説のワンシーンのようだが、話してる内容は業務連絡である。レインは煩わしいAに簡潔かつ確実に話を聞かせる為にこの体勢を取ったに過ぎない。

AもAで今日はまだやらかしてないのになぁ…と的外れなことを考えていた。

「ウォールバーグさんからの命令だ」

「は？」

「“裁定者と共に地下へ行け”…と」

レインが預かった手紙に書かれていたらしい。Aはウォールバーグのジイさんからなら仕方ないか…と渋々ついて行くことにした。

「ここだな」

魔力を感じる場所に辿り着いた二人は、現しの呪文を唱えるとドアが浮かび上がった。そして呪文でドアを開けて地下へ降りた。

「あのジイさんが私たちを向かわせるってよっぽどのことじゃ…」

「無邪気な淵源(イノセント・ゼロ)の手駒たちが来てるらしい」

「！」

何が目的なのかは不明だが、生徒たちに危害が与えられぬよう見つけ次第倒すのが今回の役割である。

そうこう話しているうちに闘技場まで辿り着いた。

「…シュエンくんボロボロじゃんウケる」

「知り合いか？」

カッコ良い(?)ポーズで座るシュエンがいた。

「…今更来たの」

「野暮用で。それより派手にやられたね」

「うるさい」

思いのほか仲良さそうな二人にレインは驚く。

(コイツ…友達いたんだな)

随分と失礼な理由である。

一方のシュエンも驚いた。

「道草食ってる場合じゃねぇ、先を急ぐぞ」

「りょーかいお兄様〜」

「お前の兄じゃない」

(あの傍若無人のAの手綱を握れる人がいるなんて…)

こちらもまた結構失礼な理由であった。

「Aたちはこれから先に進むんだろ？僕は医務室に行くから失礼するよ」

「お大事にー」

シュエンと別れさらに進んでいくと、再び広い場所に出た。そこにはフィンとドットに今にも攻撃しそうなレアン生がいた…のだが。

「！？」

「！？」

「がはっ」

レインの容赦ない一撃が入った。

─
おまけ
壁ドン落書き