【MASHLE】無敵で素敵な魔法使い！ (ページ30)

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現代最強とコインページ30

「よくみてください」

そう言って魔法の秤を指差したレモンは話し始めた。

「現在レアン寮がほとんどの金の級硬貨(コイン)を独占してます。それに対して私たちアドラ寮はマッシュくんとAちゃんので合わせて3枚のみ…」

「ん？Aちゃんってもしかして金の級硬貨(コイン)2枚持ってんの！？」

「…まあね」

決闘を挑まれては返り討ちにしてきた成果である。

今年に入ってレアン寮が他寮から級硬貨(コイン)の乱獲を始めたらしく、このままいけばレアンから神覚者が出る可能性があると言う。

「つまり……私たちアドラ寮生がこの事態を阻止しなければいけないということです」

そう真剣な表情で語るレモンに、ドットは鼻血を垂らしながら微笑んだ。

(レモンちゃんはみんなが分かるようにちゃんと解説してくれてホント良い子だなー。ちゅきでーす)

「マッシュくん、頑張ってくださいね」

「うん」

「ルアアアッ」

「……」

レモンはドットのことなど眼中にないようだ。憐れなり、ドット・バレット──！！

「つまりレアンの奴らを消さねば、オレの目的は達成されない、と…」

「そういうことですな」

「オッシャコラァ殺(や)るぜぇ！！」

「頑張ってねみんな…」

「失われた平和を取り戻すために、一筋肉動かしますか」

皆やる気は十分のようだ。

そして翌日─。

「ほら、さっさと手を動かしてください」

「えー…」

Aは魔法局に呼び出されていた。そう、森サソリ退治の時に森を一部焼失させたからである。

あの後“監督生として“レインが注意したものの、魔法局としても看過できなかったらしい。

「【此度は私の使用した魔法により、その結果として森を一部焼失させてしまいました】…オーターさんから聞いてたよりまともに書いてますね」

今回のA監視役はソフィナ・ブリビアである。ソフィナはAが書いてる反省文を見て、感心したように声を上げる。

「【…二度と同じ過ちが起きぬよう、誠心誠意改善に努めていく所存です。】まあ、これで良いでしょう。私から提出しておきます」

「はーい」

「伸ばさない！」

意外にも真面目に反省文を書いたAは早々に解放された。

─おまけ

「オーターさん、Aさんの反省文です」

「ああ、どうも…。彼女の相手ご苦労様です」

「いえ、思ったよりも真面目でしたよ。口は悪いですけど」

「は？」

珍しく真面目に書かれた反省文に驚愕するオーター。
自分の時はやる気ゼロの生意気な態度しか見せないAに怒りを感じるのだった。