【MASHLE】無敵で素敵な魔法使い！

最強(物理)と決闘開始 ページ19

「まぁ普通にやっても結果は目に見えているが…。
編入試験の時のお前の行動は甘すぎる。自分の目的よりその日知り合った他人を優先させるなんて、

そんなふざけた奴にオレが負けることはありえない」

「やめとけマッシュ、こいつはやばいぞ！！」
「そうですよ、なんか危ない感じがします！！」



自信ありげなランスに、トムやレモンは止めるよう忠告するもマッシュは黙ったままだ。



「…ん？どうした？おじけづいたか？」

「いや

そういうのいいから早くやろう」

「…威勢だけはいいな」



杖を取り出したランスは呪文を唱えた。



「グラビオル」



ランスの魔法により、周囲の木は重圧に耐えきれず薙ぎ倒された。


(あっぶな！！)


ランスはどさくさに紛れAにも当たる範囲で放ったが、魔法を無効化され傷一つなかった。



「そういうパフォーマンスは必要ない」

「魔法なしでオレに勝つつもりか？

グラビオル」



重力魔法がマッシュを襲う。



「ふざけてんの？お前。中途半端なことしやがって…
どうせたいした目的も無いんだろ？その感じじゃ。それなのにお前が銀の級硬貨(コイン)を持ってるなんて…

いらないんだよ、オレと同じ次元に立つ人間は

最後に立ってるのはオレ一人だけでいい。

お前みたいなカスは一生地面に這いつくばってろ」



地面にめり込むマッシュに、さらなる圧を加えようと魔力出力を増やす。

と、その時。マッシュはとんでもない重圧の中体を起こした。



「立とうとしてもムダだ。人間の力じゃこの重力には耐えられない」

「立てなくても十分だよ」



マッシュはそう言うと魔法の勢いそのままに地面に手を突っ込んでそのまま何か(・・)を持ち上げた。木の根っこである。ランスはそれを辛うじて避けるもバランスを崩した。



「(なっ…地面が割れた！？……根っこ！？まさかそれを引き抜いて…そんなバカな…)！」

「あれ？
君も本当は這いつくばるの好きなの?」

「……」


「めっちゃ煽り返すじゃんウケる」



いや、マッシュにそんなつもりはない。単に言われたことを聞き返しただけである。

再び二人が立ち上がると、魔法と体術の攻防が始まった。

重力魔法を使うランスに対して、マッシュは己の肉体のみで戦う。そのスタイルにAは疑問を持った。


(マッシュは魔法を使う気配がない。というか魔力を感じない？)

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