現代最強とお兄様 ページ16
Aはマカロンから口頭注意を受けていた。
そこに、たまたま魔法局から帰ってきたレインが居合わせた。
「おい、お前次は何やらかしたんだ?」
「何でやらかすこと前提!?」
A.前科しかないから
母親のように注意してくるマカロンを、右から左へ聞き流しているA。その様子にレインが呆れたようにため息を吐いた。
「いい?次やる時はもっっと手加減するのよ?」
「えー、アザ1本分くらいには加減してるよー」
「いいえ、アナタのアザ1本分=そこら辺の生徒は一撃レベルの火力を出せるからダメよ!」
「えぇー」
止めろとは注意しないのがマカロンの優しさである。
マカロンは意外にもAのことを気に入っているのだ。
「そもそも威嚇をヤメロ」
「ちょっとほいってやってるだけだよ」
「それを止めろ!!」
一応神覚者としての立場からAに注意するレインだが、彼女が反省してないのはよく分かる。
今日も彼女が書いた報告書を読んだオーターが舌打ちしていたのを見たのだ。
「止めるのは難しい話よ。だったら加減をするのが一番じゃない?」
「確かに」
まるで本物の母と娘のようにレインに反対するマカロンとA。
実はマカロン自身もAが中等部の頃に一度戦っている。その時のAはアザ2本分に魔力を抑え、マカロンに圧勝した。天才と名高いマカロンでさえも、Aの本気を引き出せなかったのである。
(アザ二本分であの魔力量…。この子の底が全く見えないわ…)
自分が勝てない相手なら、尚更彼女を抑えられる生徒なんていない。故にマカロンはAの戦い方を否定しないのだ。
「そういえばお兄様はなぜここに?」
「お前の兄じゃないと言ってるだろ。…オーターさんから伝言だ」
「?」
「【とっても反省してます。次からは力加減頑張ります】これは反省文と言えないので至急書き直すように」
「えー、反省してるのに?」
─誠意が全く感じられないからだ!!
マカロンとレインの心が一致した。
「ほら、俺が見ててやるから書き直すぞ」
「面倒くさっ」
「…マーガレット・マカロン。コイツがすまなかった」
レインは反省する様子ゼロのAに変わってマカロンに謝罪すると、彼女を引きずってアドラ寮へ歩き出した。
「お兄様も大変なのね…」
マカロンは珍しくレインを心配するのだった。
─
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柏餅(プロフ) - 絵が神すぎます! (2月14日 20時) (レス) @page50 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - マッシュ最強すぎますゥゥゥ (2月12日 12時) (レス) @page48 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - 絵も神ってるの凄すぎますゥゥゥ!私もモルガーナちゃんの婚約者になりたいぃ (2月12日 9時) (レス) @page47 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - アンナちゃん可愛いもんねガチ天使レベル (2月11日 22時) (レス) @page45 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - ウォールバーグさん優 (2月11日 1時) (レス) @page42 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雹 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/Haku_SHS/
作成日時:2024年1月28日 3時