【MASHLE】奇跡の術師様Ⅲ【鋼の錬金術師】 (ページ9)

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▽ ページ9

「ご明察のとおり、私は人体錬成を行った」

「！」

「なんで…」

ドットの困惑した声が嫌に響く。
そりゃあ人体錬成はめちゃくちゃやべーよ！って言ってるのになんでやった！？って感じだよね…。

「どうしてももう一度会いたかったから」

「え？」

「私は、否私たち兄弟(・・・・・)は亡くなった母にもう一度会うために人体錬成を行なった」

幸いなことに、家にはホーエンハイム(父親)が残した研究資料がたくさん残っていたから研究するのは割と簡単だった。

「その結果、私は視力、1人の弟は左足を、もう1人の弟は身体全てを持っていかれた」

「！？でもAちゃん、今は視えてるよね？」

「あー、まあその話は追々ね」

その話をし始めたら異世界転移の話もしなくてはいけないからね。

「そこまでの代償を払って錬成した(出来た)モノは人ならざるモノだった。あとから分かったが、骨格や髪色から母ではないものだった」

そういうと3人はなんともいえない顔をしていた。

「Aの持つ兄弟の写真が幼少期のものなのも…」

「人体錬成を行う前、母が撮った写真だよ」

そういえばランスには銀時計の写真を見せたことがあったな。

「人体錬成してからは弟たちの身体を取り戻すために旅に出た。だから私にとっての錬金術は弟たちを助けるための手段に過ぎないんだよ」

そう言うとランスは何やら満足そうな顔をした。
いや、だからブラコン(同類)じゃないって！！！