【MASHLE】奇跡の術師様Ⅲ【鋼の錬金術師】 (ページ42)

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皆んなからの声援を一身に受けたマッシュは、拳を握り無邪気な淵源へと立ち向かう。

「私の邪魔をするなぁ！！ゴミクズがぁああ！！」

「世界はみんなのものですよ。特別な人なんていないです。そしてこれが、みんなの力なんですわ」

マッシュが思い切り拳を振りかざす。

「天誅」

無邪気な淵源の顔に拳がめり込み、大きな壁まで吹き飛んだ。

─

「向こうはそろそろ終わりかな？こっちも仕上げにはいらないと」

「させるか！！」

マッシュの戦況を見ながら、Aたちと対峙する研究者は杖を振るう。

「エド、器(・)を作れるか！？」

「器…！！いいぜ、頑丈なのを作ってやる！！」

Aの声を合図にエドワードは地面に手をつき、研究者を囲むように巨大な壁を錬成した。

「錬金術師に魔法は効かないが、錬成したものに対しては魔法が効く。こんな壁は無意味…」

「それはどうかな！！」

エドワードが壁を錬成したと同時にAは両手を合わせ、壁の中に水を錬成する。
水といっても、空気中の水分を敵に纏わり付かせるように錬成しただけで、相手を溺死させるようなものではない。

「姉さん、今！！」

「これで最後だ！！」

再びAは両手を合わせる。
すると敵に向かって雷が落ちてきた。

「ぐわぁあああ！！」

「…」

水を纏った体はより一層電気が通りやすく、敵はそのまま倒れた。

エドワードによって錬成された壁を壊すと、全く動かなくなった敵がいた。

「え、姉さん…コイツ…死んで……」

「いや、まだ息はある。瀕死ってところでは？」

虫の息になった敵を、今度こそ逃げないように拘束した。

─

「Aちゃんたちは決着がついたみたいだ…」

マッシュに殴り飛ばされた無邪気な淵源は、何度も時を戻してマッシュに挑むも、その度に倒されていた。

「なんか元に戻った気するかも」

「(生きているのが苦痛になるほどの暴力をこいつはあびせてくる……。化け物め……結局この一番最初の時間軸が私が最も善戦したということか……。
こんな状況になるとは……昔のことを思い出すな…。……あれはまだ私が若かったころ、私はまだ魔法というものを深く理解できていなかった……。そして無知ゆえの愚かさがこの私の人生を)」

敵が回想に入る中、マッシュは容赦なく頭を鷲掴みにした。

「(今まで許してきた敵さんの回想まで)」

「同情の余地なし」

「厳しい！！」

「ホエルボディ魔法

ギャラクシークラッシュ」

マッシュのジャーマンスープレックスが決まった。