【MASHLE】奇跡の術師様Ⅲ【鋼の錬金術師】 (ページ34)

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ドットに背負われたマッシュは、フィンの魔法によってかろうじて息がある状態だ。

「姉さん」

「エド？」

「コレを使ってくれ」

そう言ってエドは私に手を差し出した。

「…赤い石？」

「…賢者の石だ」

「！！」

確かに賢者の石があれば、マッシュをどうにかすることができるかもしれない。

どうやらエドと准将は、私が追っていた錬金術師について調べるべく、私が転移させられた場所へと行ったらしい。
そこに賢者の石が落ちていたのだとか。

あんまり賢者の石(コレ)には頼りたくないんだけどな…。

一先ず無邪気な淵源から逃げる事を考える。
どうやら誰かが足止めをしてくれてるらしいので今のうちに急がねば。

そう思っていたら黒い煙が目の前を覆う。ライオさん曰く闇の魔法らしい。

「いや、いけるっしょ！！」

そう言って煙に駆け込むドットだったが、ジュッと肌が焼けるようなダメージを負って帰ってきた。

「こんなんばっか！！」

「いや、自業自得だろ…」

エド辛辣だな。

煙が押し戻ってくる為、引き返すしか無いというレイン。

…煙か。爆風で吹き飛ばせる、かも。

「A」

「…准将も同じ事考えてる？」

「ああ、一か八かだがな。鋼の！！大きな壁を作ってくれ！！」

「は？何…まさか！！」

「そう言う事！よろしくね、エド」

「わーったよ！」

エドも何をするのか察しがついたのか、みんなの前に大きな壁を錬成した。

「…何をするつもりだ」

「まぁ見てなって」

「A！！」

「りょーかい」

准将の合図と共に前へ進む。
そしてパチンと手を合わせた。

ドガンッ

「！？」

「…今の爆発で煙が吹き飛んだ…！！」

今した事は大きく分けて３つ。

・まずは空気中の水分を使って水を錬成
・錬成した水に電気を錬成する事によって電気分解をし、水素を発生させる
・准将得意の酸素濃度の調整をし、点火

つまりは水素爆発を起こしたのだ。

「消えたぞ！！」

「コレで先に進める。急ぐんだ！！」

メリアドールさんの元へ行くべく一同は走り出した。