【MASHLE】奇跡の術師様Ⅲ【鋼の錬金術師】 (ページ30)

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錬金術師とイタい人ページ30

強敵である長男を倒したマッシュは、勝利を噛み締め喜んでいた。

「勝利の舞！！勝利の舞！！」

そんなマッシュに駆け寄るアドラ寮3人組(フィン、ランス、ドット)。

しかしいつまでも浮かれているわけにはいかなかった。

『おめでとう』

「！」

『まさかドゥウムに勝つとはね…。それに役に立つかと思って放っておいたフラスコも全然使えないし…』

その声と共に無邪気な淵源が宙に映し出された。
別の場所にいる無邪気な淵源を映す魔法なのだろう。

『正直驚いたよ…。だが君たちの運命は変わらない……。君たちは私の永遠の命のために犠牲になる…の、だ…』

「！？」

あっち行っとる！！

いつのまにかマッシュは無邪気な淵源の元へ移動していた。

『最後まで私の邪魔をするのは貴様か……マッシュ・バーンデッド』

そう言って無邪気な淵源は杖を構えた。
マッシュは無邪気な淵源相手にどれくらい通用するのだろうか。
そんなことを考えながら、二人のやりとりを見る。

『ずっと思ってたんですけど…

いい歳なって無邪気な淵源(イノセント・ゼロ)とかって名乗るのやめといた方がいいですよ。少し痛いかも…』

オイィィィイイ！！
言ったよ、マッシュ…言っちゃったよ…！？
そりゃさ、ちょっと思ってたよ、その歳で無邪気な淵源と書いてイノセント・ゼロとか名乗るのってどうなのかって。

でもそれは言っちゃダメ！
そう言うヤツは放っておくのが正解！！

思っても言っちゃいけないの、その人頭の中はきっと思春期で止まってるから！！
自分ではカッコいいと思ってても、人から指摘された途端ちょっと恥ずかしくなって逆ギレするから！！

…まあマッシュに煽ってる自覚はないんだろうけど。

案の定逆ギレした(私にはそう見えた)無邪気な淵源は、魔法を放つ。

『タイムズ』

魔力が凄まじい。しかし、攻撃としてはなんら変わりのないように見えた。のだが、

「なんだあれは！！」

『ありゃ…手がおじいちゃんに…！！』

攻撃が当たったマッシュの左手が一気に老化した。
どうやら時を操れる魔法らしい。
相手の体が魔法で覆われている以上、下手に素手での攻撃は出来ない。