【MASHLE】奇跡の術師様Ⅲ【鋼の錬金術師】 (ページ27)

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錬金術師と主人公ページ27

こちらの方がついた一方で、長男の方はなんとかライオさんが踏ん張っているものの、劣勢の様で最後の砦であるライオさんまでもが倒れ込む。

「ライオさん！」

「…」

「！」

すぐさま加勢に行こうとすれば、片手で制された。

「……まだ立つか…」

辛うじて立ち上がったライオさんを殴り飛ばす長男。

「……一人一人とどめといこうか」

「……まだ…だ、まだ…終わっ」

息も絶え絶えに相手を引き止めるライオさん。

何度殴っても立ち上がるライオさんにエドが我慢ならないという様にこちらを見る。

「姉さん！」

「…エド」

早く加勢しないと、と言うエドを止める。
准将も加勢しに行きたい気持ちはあるのだろうが、今はまだ出番じゃないと思っているのか、拳を握りしめながらも静観している。

フラ…と立ち上がったライオさんは杖を向けた。

「ラージライ………」

しかし魔法が放たれる事なく相手へ倒れ込む。

「見事だ……貴様を真の強者と認めよう。その責任と重圧から私が解放してやる。楽になれ」

そう言ってとどめを刺そうとする相手とライオさんの間に壁を錬成した。

「A！！」

「ちっ錬金術師か…」

こちらへ意識が向いたその時、ガシャンと扉が蹴り飛ばされる。

…間に合ったのか。

マッシュ・バーンデッドが来たのだった。

「おまた」

「……やっと来たのか…」

「待たせすぎだぜ…おい…」

「…マッシュくん…」

「なんか知らない人増えてる」

「気にしないで、弟と上司(?)だから」

「そっか」

「え、テキトー…」

緊張感が無くなるようなマッシュの登場に息をついた。

体力回復しろと言ってシュークリームを配り始めるマッシュに何とも言えない気持ちになる。

「Aちゃん、あと弟さんと上司(?)さん。みんなのことよろしくお願いします」

「…りょーかい」

マッシュに言われエドと准将と共に怪我してる面々の元へ向かう。

「まぁなんというか、あとは全部ぼくに任せてくださいよ」

そう言ったマッシュの背は頼もしかった。