【MASHLE】奇跡の術師様Ⅲ【鋼の錬金術師】 (ページ26)

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エドのやっぱりという言葉にある仮説を立てる。

最初の違和感は私の視力が戻ったことだ。
この世界に転移されてから、人体錬成で持って行かれたはずの視力が戻ったのだ。

そして今回のエドの錬金術。
エドはアルフォンスの身体を戻す為に錬成した際にその対価として真理の扉を差し出した為に錬金術は使えなくなった。

でも先ほどのは紛れもなく錬金術だ。

そこで考えられることは、異世界転移を通じて直前の対価を取り戻したと言う事だ。

つまり、私が元の世界に戻るにはもう一度同じ対価を払うしかないし、アメストリスに帰ったら視力も失うということだ。

准将には何も無かったのは、最後の対価が賢者の石だったから、なのだろう。

そしてこの敵について分かったことも。

固有魔法は転移。と言っても、元はテレポート系の魔法なのだろう。
しかし中途半端に錬金術の研究をした為に“真理の扉”と絶妙に繋がったのだろう。

「気づいたんだけどさ」

「？」

「この触手、真理の扉のモノと似て非なるものなんだよ」

「どういうことだ？」

「つまり、原動力は賢者の石じゃない。それに近しいもの…」

「コイツの生命力ってことか！」

「なるほどな」

錬金術師間(私たち)で認識を共有したところで改めて対峙する。

「それともう一つ、魔法使いはフィジカルが(魔法が使えなければ)弱いって事だ！！」

そう言って手を合わせると辺り一帯が凍りつく。
地面が凍った事によって触手の動きが止まる。
氷の上を滑る様にエドが敵へ向かい拳を振るう。

「させんぞ！！」

敵が触手を使い杖を振おうとしたところで准将が炎を錬成し触手を燃やす。

「姉さん！！」

「うん」

そして敵から離れ落ちた杖を分解した。

「杖が…！！！」

「A」

「生け取りにするよ」

「言われなくても！！」

エドと同時に地面に手をつく。

「ぐっ…」

そして敵を拘束した。