錬金術師と黒い触手 ページ25
魔法陣の光が止んだかと思うと見覚えのある人影が二人。
「…ててて、ここはどこだ？」
「巻き込まれたのか」
「…エド？大佐？」
「A！！？」
「姉さん！？」
エドと大佐が呼ばれたらしい。
「姉さん見えてるのか！？」
「なに、視力が戻ったのか！！」
「その話は後！今は…」
「あの白衣の男を倒さなければならないのか」
流石、話が早い。
「アイツは国土錬成陣と同じ様な事をしようとしている…」
「てことはアイツも錬金術が使えるのか」
「いや、不完全だよ。彼は魔法使いらしい」
「は？」
「ボケてる場合じゃないぞ、A」
「いや、本当なんだって大佐」
「今は准将だ！！」
そんなやり取りをしながら敵に向き合う。
そしてざっくりと二人に今までの事を説明した。
「なるほどな、てことは
「鋼のは下がってろ」
「ああ゛！？」
そう言えばエドは錬金術が今使えないんだっけ。
「エドは大人しくしててよ」
「姉さんまで！？」
「A、一気に行くぞ」
「言われなくても」
大…准将の合図と共に空気中の水分を凍らせ相手の足元を凍らせる。
「足止めのつもりかい？こんなモノで…」
「違うな」
准将がすぐさま炎を錬成し氷を溶かす。
「A！！」
そしてすぐさま
「う、ぐわぁあ！！」
通常の人なら感電死するレベルだが、敵は持ち堪えたらしい。
そして杖を振ると黒い触手が地面から出て来た。
この人の魔法そのものが真理の扉みたいな感じなのだろうか。
「残念ながら
効かない、と言おうとすると、私の後ろへ向かって伸びる。
狙いは長男との戦いで動けなくなってるドットたちか…！！
「ちっ！！」
「エド！？」
エドが今までのクセで手を地面につくと、巨大な壁が錬成された。
「！？」
「え、なんで！！？」
「…やっぱりか」
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作者名：雹 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/novel/Haku_SHS/
作成日時：2023年7月9日 0時
