【MASHLE】奇跡の術師様Ⅲ【鋼の錬金術師】 (ページ14)

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錬金術師と推測の話ページ14

決着をつけに行く面々を見送った後、私とカルドさんは魔法使いに向き直った。

「さて、いろいろ聞かせてもらおう」

「その様子だとAちゃんは何か予想がついているんだろ？」

「まあね」

さっきの日食という単語に、この世界に来る前のことを思い出したのだ。

「まず、無邪気な淵源の他に、もう1人黒幕がいるだろ？」

「はぁ？何の話だよ」

「とぼけるな。アンタが私の錬金術を純水で防いだ時点で錬金術について研究しているものがそっちにいることは想像に容易い」

「ふぅん」

未だ話す気はなさそうなので、推測を続ける。

その錬金術を研究している者の目的はおそらく賢者の石。
こちらの錬金術についての文献にも賢者の石についての記載があった。
それによれば、賢者の石は言わばエリクサーであると言った内容で、もう少しわかりやすく説明すると、人間に不老不死の永遠の生命を与えるもの、と言ったところだ。
そういう意味では、私のいた世界における賢者の石と大差ないだろう。

そして、賢者の石を手に入れようにも材料については何もわからない。分かったところでそれを錬成する(作る)術師がいない。
そこで研究者は最初にこう思った。

魔法を使って賢者の石を再現できないか、と。

「へぇ、そこまで分かっちゃうんだ」

「だけど、賢者の石はあくまで科学の結晶。魔法では限界があった」

そこでもう一つの考えに至る。
異世界から賢者の石を転移させればいいのだ、と。

そこでたまたま賢者の石を持っていた錬金術師がこちらの世界と繋がり、私はまんまとその現場に行ってしまった、というわけだ。

しかし問題が起きた。賢者の石のみの転移はできないのだ。
そこで研究者は考えた。
賢者の石と繋がりのあるものを転移させ、作らせればいいのだと。

「そこで私が異世界に召喚(転移)された」

私が選ばれた理由はおそらく、ホーエンハイムの血筋だからだろう。