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「ま…っ、蘭さん…!」
重なる唇に抵抗しようと口を開くがそれを見計らった彼は開いた口から舌を入れ込み私の口内を支配する。
逃げようとしても追いかけて絡めてくる舌に身体が反応した私は顔に熱が溜まり自然と涙が出てくる。溢れる自分の声と、時期にするりと腰の方から服の中に手を入れ始めた彼に目を見開く。
「や…っ」そう言って身を捩らせるが首筋に唇を寄せ舌を這わせる行為に肩が揺れた私は彼の甘さにどうにかなってしまいそうだった。
「兄ちゃーん、俺のTシャツ知らねえ?」
その時、部屋の奥から男の人の声がして身体が大きく揺れた私は咄嗟に声のする方へと視線を向ける。
「勝手に着るなっていつも……は?」
「っあ…、」
目の前にいる男の人と視線がかち合った私は身体が固まり咄嗟の出来事に思考が追いつかなかった。時期に私の身体を離した蘭さんは軽い笑みを零し目の前に居る男の人の方に視線を向ける。
「りんどー邪魔すんなよ〜」
「っマジで、女連れてくる時は言えっていつも言ってんだろ…!」
「あーそうだっけ?」
言い合いをする彼らに身体が固まったままの私を見た蘭さんは私の肩を腕を回し目の前に居る男の人の方を指差す。
「コイツ、俺のおとーと」
「…っえ!?」
彼の言葉に目を見開く私はいつの日かマイキーが私に向かって言っていた言葉を振り返る。
『蘭って…灰谷兄弟の?』
『知ってるも何も有名だぞ。六本木仕切ってるくらいだからな』
あんなに警戒しておこうと思っていたのに、こんなにも早い段階で六本木を仕切ってる有名不良兄弟が揃ってしまった。殴られる…?目の前で「あー…」と言いながら頭を掻く彼に思わず身体が竦む。
「この人、兄貴が言ってたヤツ?」
「え…?」
「竜胆、それ以上言ったら殴んぞ〜」
そう言って私の方に視線をずらした彼は「まあ、兄貴をよろしく」と小さく呟く。意外な態度と優しさに目を見開いた私は印象と違いすぎた彼の優しさに一気に心が軽くなった。
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イオ(プロフ) - 続き楽しみです!更新頑張って下さい!! (2021年9月5日 19時) (レス) id: 750e30c04d (このIDを非表示/違反報告)
シーチキン(プロフ) - キュンッキュンッします!!更新楽しみに待っています! (2021年8月6日 7時) (レス) id: 05900c9320 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - 灰谷兄弟好きなので嬉しかったです。続き楽しみにしてます。12年後の竜胆を作ってくれませんか? (2021年8月3日 4時) (レス) id: 87777bf704 (このIDを非表示/違反報告)
からあげ - 最近軽く蘭に沼ったと思ったらまんまと足元すくわれましたね笑 これからも楽しみに応援してます!! (2021年7月24日 0時) (レス) id: 6987777c86 (このIDを非表示/違反報告)
からあげ - 最近軽く蘭に沼ったと思ったらこの作品でどハマり…笑 これからも楽しみに応援してます!! (2021年7月24日 0時) (レス) id: 6987777c86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レモン | 作成日時:2021年7月19日 0時