【ONEPIECE】無口な彼の遺した言葉 (ページ9)

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「あら！今日もお手伝い？」
「そうだよぃ！1個買ってくかい？」
「そうねぇ…じゃ1ついただくわ」
「ありがとよぃ！」

ここは街の端、店の人に雇われたり、俺たちが作ったものを売ってお金を稼いでいる。

これだけが収入源という訳では無いが、悪事に手を染めることなく俺たちは生きていられている。まぁそれも、この青年のおかげなのだが。

「今日はもう少しここで売るけど…Aは疲れてないか？」

"だいじょうぶ"と書いた紙を見せれば、「そうか、無理はするなよい」と言って再び前を向いた。

……正直疲れたけど

立っているだけなのもなんとなく疲れてしまう。話せない俺にとって、こういうお客さんと話して物を売るのは向いていない。そもそも話せないのだから売る以前の話だ。

よし

「どこ行くんだよぃ」
「"さんぽ"」
「あんまり遅くなるなよい」
「"わかった"」

お金を使う気はないので何も持たず、ただ気晴らしに街の中を歩きにいく。

どうせなら夜ご飯の材料でも買えば良かったか？とも思うが、料理をするのは青年だ。俺は作れないのだから変に買わない方がいいだろう。