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トーク履歴、家族グループ、駄目押しにと親から送って貰った兄との歴代のツーショットを見せる。



『あの…これで納得してくれないなら直接お兄ちゃんと話して貰うか、あとは戸籍請求するしかないんだけど…』

「いや、納得した」



家に帰ったら証拠を見せる、という誓約であの場は解放され帰宅して早々その時間。

全ての証拠を見た彼は骨張った手で自分の顔を覆う。私はなんと声をかけるのが正解か分からず、とりあえず黙っていた。

暫くしてから動いた彼は指先を控え目に今日付けたうなじの赤い痕、少しだけ歯を立てた首筋を順に労るように撫でた。



「ごめん、俺が先走った。こんな目立つところに付けてごめんね」

『いや!私が悪いの!勝利くんにお兄ちゃんとの関係話してなかったし…ごめんなさい』



私が深く頭を下げれば撫でていた手を後頭部に添え、もう片方を腰に回し引き寄せた彼。



「駄目だな…俺、Aのことになると自分のことが抑えられない。情けないね」



ぎゅうと強まった腕の力に罪悪感というか、邪な気持ちを抱いていた自分が申し訳なくなってもう全部白状することにした。



『あの…黙ってたこと、タイミングが見つからなかったってのもあるんだけど、妬いてくれてる勝利くんが嬉しくて、ちょっと先延ばしにしてた所もあるので…』



もごもごと口ごもりながら伝えれば一瞬の沈黙。そしてふわりと浮く体と天井を背にした難しい顔をした彼が目一杯写る。



『あ、あの勝利さん?』

「…今俺の中で黙ってた罰として苛めたい俺と可愛すぎる理由なので甘やかしたい俺で喧嘩してるから待って」

『話が見えないのですか!?!?』

「言ったでしょ?俺はAのことになると抑えがきかないって。だからこんな些細な…例え兄弟だと分かっても妬いちゃうんだよ?うん、今日は苛めたい俺が勝った」



その大きな目を三日月のように細め、にんまりと口角を上げた彼はこれからの情事を思わせるように囁く。



「そんなことしなくても俺はAのことしか見えてないし考えてないから。今からそれを、教えてあげるね?」



……ああ、過去の私へ。間に合うのなら彼に打ち明けて欲しい。

彼に対して邪な気持ちを抱くことはいいことがないと身を持って実感したのだった。





「なんか最近勝利が前にも増して俺に懐いた気がするんだよなぁ」

「え!俺でもここまで仲良くなるのに時間かかったのに…そんなの気のせいだ気のせい!」

『…(何も言えない)』

大変なんですよ俺だって*→←*



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カノープス - もものすけさん» もものすけさんコメントありがとうございます!うわぁ〜そんな嬉しいことを言って頂けて感無量です…色々手探りで書いているので共感して頂けてるなら本当に良かったです!不定期ですがこれからも楽しみにして頂けると幸いです! (2021年9月25日 8時) (レス) @page16 id: e30a93ed77 (このIDを非表示/違反報告)
もものすけ(プロフ) - 更新してくださってありがとうございます!勝手にまろ恋と自分の中で呼ばさせて頂いていますが、本当にに入りから共感できることばかりで読んでいてによによが止まりません…。更新気まぐれだとしても本当に嬉しいです。無理なさらず、ご自愛ください。 (2021年9月20日 7時) (レス) id: 4f02f6a80b (このIDを非表示/違反報告)
カノープス - ハッピースクールさん» ハッピースクールさんありがとうございます!こちらは本当に不定期ですが楽しんで頂けたら幸いです (2021年5月30日 22時) (レス) id: e30a93ed77 (このIDを非表示/違反報告)
ハッピースクール(プロフ) - 新作楽しみにしてました!! (2021年5月29日 2時) (レス) id: ce9527749f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カノープス | 作成日時:2021年5月27日 21時

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