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明確に決まったお昼休みというのはなく手の空いた人から随時という弊社。
という訳でデスクの上でお弁当を広げて休憩に入る私を人事課の部屋に戻ってきた中島さんが見つけた。
『あ、すみません。仕事の妨げになりますか？』
「ううん。まだ俺休憩中だし気にせず食べてていいよ」
ロッカー室や食堂に行ってもいいのだが人の多い所がまだ苦手で、こうやってデスクで食べることが多い私。
中島さんは比較的外で食べるから必ず一人になれるし万が一の電話も取れるし一石二鳥でわりと気に入っている。
自分のデスクに戻ったなと思ったらキャスター付きの椅子に座り、床を蹴って颯爽と私の隣に来たので思わず笑ってしまった。
この人はたまにお茶目なことをするなあ。
「前々から思ってたんだけどAさんって美味しそうなお弁当作ってくるよね。毎日作ってるんだ？」
『一応…でも昨日の残り物とかも入れますしたいしたのは作ってないです』
事実である。昨日の残り物は勝利くんのお手製だし私が作ってるのなんて卵焼きくらい。今日はわりと作った方だけど。
そういえば勝利くんはお弁当どこで食べてるんだろ…それに人に聞かれたらなんて答えてるのかな…なんてブロッコリーを箸でつまむ。
「でも毎日偉いね。お料理好きなの？」
『うーん…どうなんでしょう…人並みには出来ますけどそれが好きと言われたら…』
「もしかして作らなきゃいけない理由があるとか？」
『………』
「あ！ごめんね、今のはちょっと踏み込みすぎた」
どう答えようか悩んでいたらそれを答えたくないと捉えた中島さんは慌てて撤回する。眉を下げて謝る表情は本当に申し訳なさそうで、今度は私の方が慌てて否定する。
『そんな！全然大丈夫です！なんて答えようか悩んでただけなので！』
「ほんと？」
『はい！』
「…そういえばAさんとまだちゃんと二人で話したことなかったね」
そう言われてみれば…仕事の合間に雑談することはあっても面と向かってはないかもしれない。
「ね、迷惑じゃなかったら今度俺とランチ行こうよ。一回Aさんとちゃんとお話してみたいんだよね」
名案！と言いたげににこにこと笑いながら言われてしまい、そんなのを目の前にすれば断ることなんて出来なくて機会があれば…と曖昧に濁すことしか出来なかった。
中島さんが有言実行する人なのは一緒に働いて理解したのでその時はなんて勝利くんに言おうかと今から頭を悩ませる私であった。
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カノープス - もものすけさん» もものすけさんコメントありがとうございます！うわぁ〜そんな嬉しいことを言って頂けて感無量です…色々手探りで書いているので共感して頂けてるなら本当に良かったです！不定期ですがこれからも楽しみにして頂けると幸いです！ (2021年9月25日 8時) (
レス) @page16 id: e30a93ed77 (このIDを非表示/違反報告)
もものすけ(プロフ) - 更新してくださってありがとうございます！勝手にまろ恋と自分の中で呼ばさせて頂いていますが、本当にに入りから共感できることばかりで読んでいてによによが止まりません…。更新気まぐれだとしても本当に嬉しいです。無理なさらず、ご自愛ください。 (2021年9月20日 7時) (レス) id: 4f02f6a80b (このIDを非表示/違反報告)
カノープス - ハッピースクールさん» ハッピースクールさんありがとうございます！こちらは本当に不定期ですが楽しんで頂けたら幸いです (2021年5月30日 22時) (レス) id: e30a93ed77 (このIDを非表示/違反報告)
ハッピースクール(プロフ) - 新作楽しみにしてました！！ (2021年5月29日 2時) (レス) id: ce9527749f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カノープス | 作成日時：2021年5月27日 21時
