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「平野変わってないね」


「うん、Aちゃんも相変わらず赤ちゃんみたいな顔してるね」


「うるさい、私もう20代後半突入したんだから」


「そんなの知っとるよ、同い年やもん」









私が入社して2年目の夏に、

平野は1回、1ヶ月程度ここに研修に来ていた。




女たらしであっという間に有名になって、

うちの部門ではいなかったけど他部門では彼に食われた女子が数えられないほどいた。



女性から、頼んで抱いてもらったって噂だったけど

どうも好きになることができず。




そんなにいい印象はないのが事実。









「なんで、ご飯?」


「ええやん」


「あんたならいくらでもご飯食べてくれる女の子くらい」


「うるさいなあ、Aちゃんと食べる気分だったの!」









そもそも俺がこっちに来てやったのAちゃんがおるからやからな?!Aちゃんいなかったら前のホテルで働いたままやったからな?!って、


なぜかキレ気味で捲し立ててくるけど。



知らないし。そんなの。









「なんでそもそも連絡してこないわけ?」


「は?」


「俺との約束忘れたん?」


「約束なんてしたっけ」


「はあ........」









大袈裟にため息をつくと、

車を路肩に停めてじっと私の目を見て、









「俺のこと、愛してくれるって約束」









って、耳元で、


普段より低く掠れた声で囁かれる。









「知らないし」


「はあ?約束したやん」


「あんたが勝手に言ってただけ」


「てかさあ、あんたって呼ばんで?俺、紫耀」


「平野」


「紫耀!!」









めんどくさい、こいつ。って思いながらも

なぜかこいつのことは突き放せないし、

常にペース掴めなくて主導権握られてる気がするし、


それがなぜか居心地悪くないから、不思議だ。









「約束したんやから、会いに来てやそもそも」


「してないってば」


「Aちゃんはその後彼氏できたん?」


「うるさい関係ないでしょ」


「できてないんや、やば!え?もう何年彼氏おらんわけ?!」


「彼女いた事ないくせにえらそうにしないで」


「まだ元カレが好きなんか、アホやな」









別に、優太が好きかと言われたら。

好きでは、ないと思う。



ただ、他に好きになれる人がいないだけで。









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みう(プロフ) - いつも作品見ています!続きが気になってるので、更新楽しみにしています! (2019年4月27日 0時) (レス) id: ea60c9a44d (このIDを非表示/違反報告)
etsu(プロフ) - 前作から読ませて頂いてます。ホロりとしてキュンとして、素敵なお話ですね。これからの展開が楽しみで仕方がないです! (2019年4月4日 22時) (レス) id: b81f0df00e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ベリナ | 作成日時:2019年4月4日 16時

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