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赤side
ジェ「ってぇ....」
ふと目が覚めれば、首が固まっていた。
....俺、寝ちゃったんだなぁ
部屋は電気がついたままで、パパも樹のベッドに凭れかかるように寝てしまっている。
ジェ「樹...どうかな..?」
寝ているだろう弟の顔を覗き込めば、何だか違和感に襲われる。
ジェ「じゅり...?...じゅりっ!!」
樹「に..に...はぁ、はぁっ..」
樹の小さな身体が、ビクビクと痙攣しはじめて。
人間の身体じゃないみたいで、怖い。
どうしよ...どうしよう!!
ジェ「パパっ!!!起きてっ!!!じゅり、じゅりが!!!」
北「んぅ?...え、あ!!樹!?..しっかり、しっかりしろ!」
パパの今までに聞いたことがない、大きな声。
大きな声だけど、どこか震えていて。
只事じゃないことが、ビンビンと雰囲気で伝わってくる。
ジェ「きゅ、救急車!!何番!,..何番だっけ!?」
つい最近、授業でやったのに思い出せない。
焦りで頭がぐるぐるする。
北「え、..あ、119!!」
震える手でたった3つの番号をプッシュして、どもりながらも樹の様子を伝える。
樹はもう意識を失ってしまっているみたいで、ただただ樹の熱い身体が跳ねているだけだった。
何かできることはないか、調べてみるけど何にも文字は頭に入って来ない。
ただただ、その文章をパパに見せることしか出来なかった。
パパが、樹の身体を横にしてひたすら声をかけ続けるのと。
北「そんな、5分なんて待てねぇしっ!!」
という、余裕のないパパの声だけがやけに頭に反響して、離れなかった。
•*¨*•.¸¸☆*・゚•*¨*•.¸¸☆*・゚
黒side
白いベッドに、横たわる愛しい息子。
先程よりも髄分と、顔色が良くて。
へなへなと力が抜けて、倒れそうになった体をどうにか長男が支えてくれる。
北「....ジェシー...ごめ」
ジェ「んーん。..樹、楽そうだね」
北「な。良かったぁ」
俺もそして俺に似たのかすぐに泣くジェシーも静かに、安堵の涙を流した。
「安堵」できて良かったんだ。
嫌な予感ばかり、よぎってさ。
あの樹の愛らしい声も笑顔も、もう二度と見ることが出来なかったら..
だなんて、縁起でもないことを考えてしまっていたし。
すぅすぅと生きている証を示す、小さい..
俺たちにとっては小さくて大きな大切な宝物を、早くこの手で抱き締めたくてたまらなかった。
✩。* *。✩✩。* *。✩
リクエストありがとうございました!
@MiKAN__rain
(こちらでも、お話を書いています。)
42.*アナフィラキシー(BLACK,GREEN)→←41.3
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作者名:みかん | 作成日時:2020年12月8日 0時