検索窓
今日:26 hit、昨日:25 hit、合計:164,807 hit

41.4 ページ4

赤side


ジェ「ってぇ....」


ふと目が覚めれば、首が固まっていた。

....俺、寝ちゃったんだなぁ



部屋は電気がついたままで、パパも樹のベッドに凭れかかるように寝てしまっている。



ジェ「樹...どうかな..?」



寝ているだろう弟の顔を覗き込めば、何だか違和感に襲われる。




ジェ「じゅり...?...じゅりっ!!」




樹「に..に...はぁ、はぁっ..」


樹の小さな身体が、ビクビクと痙攣しはじめて。
人間の身体じゃないみたいで、怖い。



どうしよ...どうしよう!!



ジェ「パパっ!!!起きてっ!!!じゅり、じゅりが!!!」



北「んぅ?...え、あ!!樹!?..しっかり、しっかりしろ!」



パパの今までに聞いたことがない、大きな声。
大きな声だけど、どこか震えていて。



只事じゃないことが、ビンビンと雰囲気で伝わってくる。



ジェ「きゅ、救急車!!何番!,..何番だっけ!?」



つい最近、授業でやったのに思い出せない。
焦りで頭がぐるぐるする。



北「え、..あ、119!!」



震える手でたった3つの番号をプッシュして、どもりながらも樹の様子を伝える。



樹はもう意識を失ってしまっているみたいで、ただただ樹の熱い身体が跳ねているだけだった。


何かできることはないか、調べてみるけど何にも文字は頭に入って来ない。



ただただ、その文章をパパに見せることしか出来なかった。


パパが、樹の身体を横にしてひたすら声をかけ続けるのと。




北「そんな、5分なんて待てねぇしっ!!」



という、余裕のないパパの声だけがやけに頭に反響して、離れなかった。


•*¨*•.¸¸☆*・゚•*¨*•.¸¸☆*・゚


黒side

白いベッドに、横たわる愛しい息子。

先程よりも髄分と、顔色が良くて。
へなへなと力が抜けて、倒れそうになった体をどうにか長男が支えてくれる。

北「....ジェシー...ごめ」

ジェ「んーん。..樹、楽そうだね」

北「な。良かったぁ」

俺もそして俺に似たのかすぐに泣くジェシーも静かに、安堵の涙を流した。


「安堵」できて良かったんだ。

嫌な予感ばかり、よぎってさ。
あの樹の愛らしい声も笑顔も、もう二度と見ることが出来なかったら..

だなんて、縁起でもないことを考えてしまっていたし。

すぅすぅと生きている証を示す、小さい..

俺たちにとっては小さくて大きな大切な宝物を、早くこの手で抱き締めたくてたまらなかった。

✩。* *。✩✩。* *。✩

リクエストありがとうございました!

@MiKAN__rain
(こちらでも、お話を書いています。)

42.*アナフィラキシー(BLACK,GREEN)→←41.3



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (123 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
564人がお気に入り
設定タグ:SixTONES , 病系
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みかん | 作成日時:2020年12月8日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。