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黒side


そこから検査をしてさ。
本音を言うと、まじで怖かった。



鼻と喉に麻酔をかけるってだけでも、初めてで怖いのにそこからカメラを入れて胃の中を見るってさ。



こんな怖いのに、結果が悪かったらやってられない。



樹「俺もいく」


北「え?なぁんでだよ、俺25よ?」


樹「いーんだよ、俺だって一緒に行く」


北「やだよ、メンバーに胃なんて見られたくないっ」


樹「大丈夫、俺そういうの苦手だから、目つぶってるから」



じゃぁ..いなくて良くない?




そう言ったら、ぷりぷりと怒るからしょうがなく...



しょうがなくね?




一緒に検査室に入った。

男にしては小さくて、細い手が俺の手を痛いぐらいに握ってきて。




自分が通されているわけでもないのに、カメラを通す時に軽く嘔吐いて...何やってんだよ笑



しっかりと目を瞑っている姿に、笑いを堪えて。


少し、緊張が解けたような気がした。






「松村さーん、どうぞ?」




その検査から少しして、今日も樹を引き連れて診査室に入る。




「おふたりとも、力抜いてください」



樹「え..あ、すみません、ははっ...」


北「や、緊張とかじゃなく...すみません」



ぶるぶると俺ら、ビビって震えちゃってさ。

看護師さんに笑われちゃった。




「検査の結果は、胃潰瘍ですね。多分原因は」



樹「え!?胃潰瘍!!癌じゃないんですね!?」



北「お前、声でかいんだよ...それ、本当ですか!?」



きっと俺の声も、やばいくらいうるさいんだろう...



「大丈夫ですよ。ストレスだと思います。」



話を聞き終わって、2人して抜け殻のように診査室を出た瞬間廊下のソファーに座り込む。



樹「ほ、くとぉー」



北「じゅ、り...じゅりぃ」



一気にぴんと張り詰めていた何かが、溶けたような気がしてみっともない程に、しゃくりあげてしまう。



北「よ、かった...よかったぁ。俺、まだお前らとっ..しご、と..できるっ」



樹「あったり、まえ...だろ?...ぶす、泣き顔..」



北「っるさい...樹だって、鼻水たれてんぞ」



お互い様だなんて言って、顔を見合わせては抱き合って。




俺のために、これだけ心配して泣いて安心してくれる人が、こんなに近くにいる。



その幸せを、大切にしていきたいと思った。



✩。* *。✩✩。* *。✩

リクエストありがとうございました!!

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(フォロワーさん限定のお話書いてます)

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作者名:みかん | 作成日時:2020年12月8日 0時

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