標的185:美少女とダメ少年 ページ18
ツ「ああもう！あの人、どこに居るんだろう…」
一方、時間はツナが京子達と分かれたところに遡る。屋上を出た後、ツナはある人物を探して校内を走り回っていた。
朝の時間は昼休みや放課後に比べて自由に動き回れる時間が短い。余裕の無い時間もツナの足を早めていた。
ツ「(応接室にも居なかったし…他に居るところなんて…) ってうわあぁっ！？」
ズリッと音がし、ツナの身体が前につんのめる。どうやら足を滑らせたようだ。
顔面での着地になるかと思われたその時、
ガッ ツ「ぐえっ！？」
寸前でツナのシャツの襟足が後ろから容赦なく引っ張られ、転びかけていたツナの身体はピタリと停止。危うく顔面着地は免れた。今度は首が絞められているが。
ツナは、突然背後に現れた目当ての人物に向かって叫んだ。
ツ「ぐえぇ…さ、咲原さん！苦しいですって！」
貴「顔面強打と絞首、どっちが良い？」
ツ「どっちもお断りします！」
貴「そうか、残念」 ポイッ ドシャッ
ツ「ふぎゃっ！」
結局顔を強打する事になり、踏まれた猫のような声をあげてしまう。散々探し回った挙句こんな扱いは理不尽だ、と反論したいところではあるが、彼女相手にそれはのらりくらりとかわされるか睨まれておしまいである。
時間にも余裕は無い、気を取り直しツナは本題に入ることにした。
ツ「うぅ…そ、そうだった、咲原さん、ちょっと聞きたい事があるんですけど…」
貴「…私に？」
ツ「はい、ただ、此処ではちょっと…」
最後の方を窄ませたツナの言葉に、Aは山積みの資料を抱えてふむ、と考えるような仕草を見せた。
ツナの言う聞きたいこと、というのは公に質問できるようなことでは無いようだ。
貴「…まあいい。此処では目に着き過ぎる、移動するぞ」
グイッ ツ「わっ！？」
山のような資料を器用に片手で支えながら空いた手でツナの手首を勢いよく引っ張る。
また転びそうになったが、何とか体制を立て直したツナ。相変わらず自由人だと心の中でごちる。
だが、いくら自由人でも見逃せない事が一つ。
ツ「さ、咲原さん、手首！オレ、1人で歩けますから！」
Aが早く移動したかっただけでも、周りから見れば美少女がダメダメ少年を連れている光景にしか見えないのだ。しかも手首を握って。周りの視線が痛い。
恋愛沙汰などに関心の薄いAに顔を赤くするツナの気持ちは分からず、意味が分からないという顔をしながらすっと手を離したのだった。
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さらち(プロフ) - れもんぐらすさん» 返信ありがとうございます…！それでも大丈夫です…！お待ちしてます(｡>ㅿ<｡) (2022年8月5日 23時) (
レス) id: 595843cf2a (このIDを非表示/違反報告)
れもんぐらす(プロフ) - さらちさん» コメントありがとうございます。こちら、何年も前に始めた作品故に、今となっては稚拙な所(というか恥ずかしい所)も多く…(^-^; それでももし需要があるのでしたら、色々と大幅なリニューアル、変更箇所があるかもしれませんが、良いでしょうか…？ (2022年7月25日 10時) (レス) id: c8d1ae373e (このIDを非表示/違反報告)
さらち(プロフ) - こちらもう更新はされないのでしょうか…？(´TωT｀) (2022年7月23日 3時) (レス) @page22 id: 595843cf2a (このIDを非表示/違反報告)
あんみっちゃん＠れもん(プロフ) - 白の狼さん» お返事遅くなりすみません、コメントありがとうございます！ オチアンケ、承りました！ とても、とても嬉しいです…！中々まとまりませんが、少しずつまた書いていきますので、よろしくお願いいたします！ (2020年1月22日 0時) (レス) id: 0243127d88 (このIDを非表示/違反報告)
白の狼(プロフ) - 面白いです！続き待ってます！オチはベルがいいです！ (2019年1月11日 15時) (レス) id: 35790cd4c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんみっちゃん@れもん | 作成日時：2016年8月8日 10時
