ご主人様に募われたい。【灰谷竜胆】 (ページ6)

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「…まあこんなもんか」

何度目かの銃声に息を切らしながら俺の胸板に背中を預ける彼女を他所に複数の穴が空いた的を見た俺は銃の安全バーを掛け彼女の手から離させる。

「こんだけ出来れば上出来だろ」

何時間も気を張っていたせいか彼女の額には汗が滲んでいて、その場に立つのもやっとな程にぐったりと俺に寄っかかっている。俺はそんな彼女をちらりと見ては溢れ出す欲のままに後ろから顎を掴んで潤んだ唇にキスをした。

呼吸が整っていない彼女は苦しそうに身を捩らせ俺から離れようと胸板を軽く押すが、顎に置いた手を時期に喉辺りまで滑らせると彼女の肩が大きく揺れる。微かに震えた彼女の喉を軽く押してやると息苦しそうに吐息を零し俺の服を強く握りしめる彼女は痙攣混じりに身体が震え出し今度は必死に俺に縋る。

「…口開けろ」

顔に熱が溜まった彼女を薄目で見た俺はそう呟き
「キスはこないだ教えてやっただろ」と言って彼女の口を開けさせる。酸素を取り込もうと俺の唇から微かに顔を離し、必死に呼吸をしようとする彼女を見た俺は少し開いた彼女の唇に舌を入れた。

絡まった舌に微かに開いた唇の隙間から吐息を零す彼女を見ては段々と後退る彼女の腰に手を当て、倒れないようにしっかりと自分の胸の中へと閉じ込めた。唇を離す頃には酸欠で肩を揺らしながら俺の胸に倒れてくる彼女がそこには居て、それを見た俺は彼女の髪の毛に指を通して丁寧に手櫛で整えてやる。

「…いい子」

腰が抜けたのか顔を赤らめながら必死に酸素を取り込もうとする彼女の耳に軽くキスを落とすと大袈裟なくらいに肩が揺れて微かに声を漏らす彼女に行き場の無い感情が溢れ出しては零れていく。

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