第六十八話 暗い紫を闇へ ページ23
暗い牢屋の中に、紫のストールを巻いた男が現れた。
「…あら、久しぶりね。連絡してから、随分と現れなかったみたいだけど。」
「ああ。色々
「そう。」
女はそっぽを向いた。釣れないなあと男がそう言うと、最期にお喋りでもする？と女は首を傾げた。
男は満足そうに頷き、牢屋の前へと座った。
「ここにいてどうだったの。」
「どうってなに、どうって。」
「いやあ、色々思いふけるところもあるでしょうに。」
「なんにもないわよ。
なんにもない。」
女は顔を伏せた。
「そ。」
「あなたは数学的よね。どこかの小学校の国語の授業とは違って。」
「そうか？
…なあ。思い出してたんだろ？」
「…なんも思い出すことなんてないわよ。走馬灯とかなら見るかもしれないけど。」
「そりゃ寂しいもんだねえ。」
「お互い様ね。あの子も随分寂しい思いをしてた。」
最後があのザマだなんて。なんて可哀想なんだろうとそう思う。
「…今日は外は雨だよ。」
「そう。いいじゃない、らしくなってきた。」
女は肩を竦めそう言う。
「また後で会おう。」
「会えたらだけど。」
「そうだな。次会うときは台の上だ。俺の顔も見れないかもな。」
「そうね。」
女は眉を下げた。
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五角形レンガ - すっげぇ、、、いや、感動でしかないです、凄すぎませんか！？ (8月12日 10時) (
レス) @page29 id: 142fcb5a32 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑 - 神作品、、、ッッッッ (2022年12月19日 12時) (レス) @page29 id: 9753754a57 (このIDを非表示/違反報告)
はしばみの揚げ物(プロフ) - 鴉さん» お！！そうですそうです！！！！いやあ知ってる人いた………！！！！！ (2022年10月19日 18時) (レス) @page14 id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
鴉 - 作者様！！！！59話の夢主さんが言っている小説ってメディウムですよね！！！！ (2022年10月19日 18時) (レス) @page14 id: cdf302c4aa (このIDを非表示/違反報告)
GuriGura(プロフ) - う‘‘ぁ‘‘ッ、、、、、、、、、さ‘‘い‘‘こ‘‘う‘‘ッ‘‘、、、、、、、、、 (2022年9月25日 8時) (レス) @page29 id: b9eb3e9d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はしばみ | 作成日時：2022年9月8日 23時
