第六十五話 素性 ページ20
(rbr side)
「行きながらでええわ、話せんか。」
モニターに映る赤髪の彼女に向かい、そう言う。ええ、と返事をした彼女に指示を出し、それと同時にカメラから外れていく。
彼女から送られてくるインカムのカメラの情報。薄暗いけれど、ライトのおかげか少しは見える。
下水路。
流石に行かせるのは気が引けたものの、場所を伝えたら行くわと言われ、仕方ないと向かわせたけれど。
…結構、キツそうやけどな。
『で、何？話って。』
「…Aに、聞きたいことがあるんや。」
『なに。』
「あんさん、出身ってどこなんや？」
そう言うと、何そんなこと？と彼女が呆れた声を出す。
『見てわからなかったの？ひとらんらんと同じ日本。黒目黒髪なんて、他の国でもなかなか見ないでしょ。』
「……、染めた、とかやなく？」
『当たり前じゃない。他の国じゃ白い目で見られるようなこと、自分からする訳ないでしょ。』
「…じゃあ、質問を変えるわ。」
一拍置いて、口を開いた。
「あんさん、E国の人間やろ。」
Aは押し黙った。
『…なに、探り入れて。そんなに知りたいの？』
「ハッキリせぇ。」
『……。
だとして、どうなるの？私の腹でも裂く？』
なんでなんや。
ああ、くそ。否定して欲しかった自分が暴れてる。最悪や。
「…なんで、今まで言うてくれんかったん。」
『言う必要はないと思って。』
「……許さへんよそんなん、やって、」
『許されるつもりなんてサラサラないわ。地上に戻った時、私が無事でいれたらいいわね。
男と思わしき影が見えた。じゃあね、ロボロ。』
「………。」
ぷつんと切られた通信。モニターには砂嵐。
くそ、と机を叩いた。
何度、通信を繋ごうとしても繋がらない。
「……なんでや。」
なんでなん、A。
なんで。
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五角形レンガ - すっげぇ、、、いや、感動でしかないです、凄すぎませんか！？ (8月12日 10時) (
レス) @page29 id: 142fcb5a32 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑 - 神作品、、、ッッッッ (2022年12月19日 12時) (レス) @page29 id: 9753754a57 (このIDを非表示/違反報告)
はしばみの揚げ物(プロフ) - 鴉さん» お！！そうですそうです！！！！いやあ知ってる人いた………！！！！！ (2022年10月19日 18時) (レス) @page14 id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
鴉 - 作者様！！！！59話の夢主さんが言っている小説ってメディウムですよね！！！！ (2022年10月19日 18時) (レス) @page14 id: cdf302c4aa (このIDを非表示/違反報告)
GuriGura(プロフ) - う‘‘ぁ‘‘ッ、、、、、、、、、さ‘‘い‘‘こ‘‘う‘‘ッ‘‘、、、、、、、、、 (2022年9月25日 8時) (レス) @page29 id: b9eb3e9d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はしばみ | 作成日時：2022年9月8日 23時
