・ ページ35
.
「あっはっは、なるほどなぁ、それは傑作だな。侵入者と間違えられただなんて。」
事の説明をすると声を上げて笑うバルサー
『笑えないな、仲間に認識して貰えないとなるとやる気が出ん。』
「…へえ、仲間ねえ。」
『…朝っぱらからピリピリするのは前の職場だけでいい。何故こうなったかは食事中に言う。
とりあえず準備するぞ、おら運ぶ。』
「ちょ、押さないでくれよ…まだ寝起きなんだ。」
『嘘つけ、作図してたんなら頭は回るだろ。』
そういいグイグイとバルサーの背中を厨房まで押す。
.
「は？帽子をなくした？」
疑問の声をあげるサベダー。
『そうだ、朝起きると帽子だけ無くてな。そして足元にはウッズの本が。計画的にしか思えん。』
「でも、なんで態々Aさんの部屋に置いていくことが出来たの…？Aさんの仕事上、何かあったら飛び起きなきゃいけないでしょうし…。」
『多分俺が寝静まった夜だろうな、犯行は。生憎昨日のことは疲労のせいかあまり覚えて居なくてね、参考にもならんと思うぞ。』
試合とか色々重なって大変だったからな。
『………。』
盗む、としたら余程の人間だろうな。
態々こんな人間のところに盗みに入るだろうか…。
なら、衝動的？
窃盗症というやつか。
『……ダイアー、窃盗症について何か分かることはあるか。』
「え？え、えぇ、勿論…一応治療範囲には入っているけれど…。」
『教えてくれないか、別に今じゃなくてもいいが…。』
そう言うと顎を持ち何かを考えているダイアー。
「…クレプトマニア、通称窃盗症の原因の多くはストレスよ。大切な人との別れだったり、厳しいストレスが原因で衝動的な盗みを働くの。
そのストレスで生まれた寂しさや不安を感じ、其れを穴埋めする為に窃盗をする人だっているわ。」
『……なるほどな。』
グッとシチューを飲み干す。
『ご馳走様、美味しかったよ。』
そう言い食器を洗い場まで持っていく。
『………。
あぁ、そうだ。…ピアソン。』
ドアを開けて出て行く前にピアソンにそう声を描ける。
「なっ、なんだ？」
辿々しい口調でそう返事をする。
『お前は生粋の慈愛家だと聞いた。
…協力、してくれるな？』
ニコリと口元を歪め、ピアソンに向かってそう微笑んだ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 70人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
胃酸先生。【Lat】(プロフ) - 猫好きなミカンさん» わぁいお赤飯だあ食べるぅ(5歳) (2021年3月21日 16時) (
レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
猫好きなミカン(プロフ) - お赤飯いかがですか？出来たてホヤホヤですよ (2021年3月21日 15時) (レス) id: 4fb5bc7315 (このIDを非表示/違反報告)
胃酸先生。【Lat】(プロフ) - 猫が好きな謎の生物さん» えっすぐ外しましょ今すぐ今すぐこんなノミみたいな((((((((ストーリー思いつかなすぎてやばかったんですよね……多分看守くんに裏庭でボコボコにされると思います(白目) (2021年2月14日 22時) (レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
猫が好きな謎の生物(プロフ) - え、もうお気に入り作者登録しちゃったじゃないですか。まぁ、外すつもりないですけどね。...3回も抹消されちゃったんですねぇ...。 (2021年2月14日 21時) (レス) id: 5674f4a851 (このIDを非表示/違反報告)
胃酸先生。【Lat】(プロフ) - 春巻き美味しいさん» 三回この世から抹消されましたけどね((((((((1度は書いてみたかったんですよ、看守系のお話。 (2021年2月14日 20時) (レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：胃酸先生。 | 作成日時：2021年2月14日 19時
