第二十九話 覚悟 ページ31
(zm side)
グルッぺンから、Aが攫われた可能性があるとそう聞かされた時は、頭が真っ白になった。
あいつが、Aが出ていってしまった時は、俺も諦めようと思ってた。一緒にいる時のあいつの目が、本当に、心の底から嫌がっていたから。どこかへ行ってしまった時は、どうしようもないって、そう思うって、決めてたんに。
「どうしてこうなるんかなぁ…。」
壁に手を付き、俯いた。
一瞬でも、あいつを諦めた。クソが、と壁を殴る。ジンジンと手が痛む。
楽しくなさそうやって、やったら楽しませたらな！って、そう思った癖に、一番最初に諦めて。
アホらしいわ、ホンマに。
クソッタレ。
「…アイツら絶対殺したんねん…。」
もうええわ。懺悔なんて後にしよ。
Aが戻ってきた時に、ひたすら謝ったらええわ。
絶対に許さへん。絶対に。
銃の弾丸の数を確認する。何となく気分が落ち着かなくて、寝れる気がしない。
こんな状況で、逆に寝てられる方がおかしいやろけど。
「よし…チョッキある、ナイフも全本、銃は装填して…ある、弾も十分。
ガトリング…いや、持っていこう。徹底的に潰さな…。」
「…なあシッマ、ゾムが気張りすぎて逆に怖いんやけど…。」
「いやまあ、確かに潰したらなあかんわな、うん！」
「トントン！食料の方はー？！」
ばっちしや、と親指を立てるトントン。
よし、いつにも増して準備万端やな。絶対地図から消したるから、覚悟しとけや。
「……。」
「…エーミールは深刻な顔しとるしなあ。」
「…少し、気がかりなことがあって。」
皆その言葉に首を傾げる。
「いや、数日前にグルッぺンさんから報告貰ったでしょう？E国にゾムさんとAさんが潜入するって話。
その後彼女、爆弾持ち出そうとしてて。」
「はぁ？なんやそれ。」
「全て、1人で片付けるつもりだったらしいんです。勿論止めて、彼女も納得してくれましたが…。」
もしかしたら彼女、向こうでなにか起こすつもりかもと、エミさんは顎に手を当てた。
…でも、そんなのどうやって？爆弾を使おうとして、エミさんに阻止されたのだとしたら何を使って大きな影響を出すというのか。
何かするとしても、Aがいるのは多分地下牢だろう。捕虜にしても人質にしても、そこが一番捕らえておくのにいい場所なのだから。
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はしばみの揚げ物(プロフ) - 霜華さん» (レスつけてなかったです…！！！)はしばみよりすごい作品を理解してるかたですね…！？？！？更新ゆったりまったりですが頑張ります！！！ (2022年8月17日 20時) (
レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
霜華(プロフ) - 常に冷静沈着で俯瞰し、諦観している感じの子が大好きマンだから読んでて楽しいです…！あとメンバーの性格(？)が色濃く表れていて好きです！更新頑張ってください！！ (2022年8月17日 19時) (レス) id: fd554933f3 (このIDを非表示/違反報告)
はしばみの揚げ物(プロフ) - ロックマさん» わあ！！ありがとうございます…っ！！！頑張ります！！！！ (2022年8月16日 15時) (レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
ロックマ - むちゃくちゃ好きですこの作品!!!!! これからも頑張ってください (2022年8月16日 12時) (レス) @page19 id: 7ddd684455 (このIDを非表示/違反報告)
はしばみの揚げ物(プロフ) - イナリさん» こういう系のお話を書きたかったので…！！ノリと衝動で書いたので、足らない部分があるかもと思っていましたが、そう言ってもらえて嬉しいです！！(更新頻度はバラバラです生きてる時もあれば泥みたいになってる時もあります…笑)ちまちまと更新頑張っていきます！！ (2022年8月15日 20時) (レス) @page16 id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はしばみ | 作成日時：2022年8月13日 18時
