2 ページ2
「福良くん、ここから出てきちゃダメだよ?」
「え?……A!?A!!」
君はそう言って僕を箱の中へ閉じ込めた。
真っ暗で、温かいそこで俺は徐々に意識が遠くなっていった。
どれくらいの時間が経ったのだろう、ガチャっと箱が開く音がした。
「ん?A?」
「福良くん、おまたせ。」
少しやつれているような、いつもより大人びた彼女をが悲しそうに笑いかける。
「もう、大丈夫だ……よ。
ごめんね、疲れちゃったから少し眠らせて。」
そう言って僕に雪崩込む。
「大丈夫?おやすみ。」
彼女を抱き上げ、箱の外へ出ると、
そこは見知らぬ景色になっていた。
「俺は一体何年寝てたの?
A、君は何をしていたの?」
スヤスヤと寝るAにキスを落とす。
遠くで聞いた事のない音が鳴る。
次は俺が守る番だと、落ちていた何かを拾った。
貴方が笑って過ごせますように。
私はそれだけを願っているの。
終末ラプソディー:fkr
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
「今ならわかる気がする。」
「何が?」
「ん?ひみつ。」
なんだそれ?っと、クシャッと笑う貴方。
あー、好きだな。
「ありがとう。」
「ん?」
「声出てる。」
「え、恥ずかしっ。」
持っていた本で顔を隠す。
その本を須貝くんに取り上げられる。
「あ、ちょっと!?」
「いいじゃん、見せてよ。可愛い顔。
A、俺も好きだよ。」
頬に触れる唇に顔が熱くなる。
今度は両頬を手で覆うと、それも彼の両手に捕まり真っ赤な顔が露になる。
「ねぇ、キスしていい?」
うん、っと答える前に落ちてくる唇に口端が上がる。
恋は盲目、今ならわかる気がする。
鳥かごに閉じ込めてしまいたいほど、
君に恋してる。
まだ、君は知らない:sgi
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
86人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
檸檬(プロフ) - 藍さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて、とても嬉しいです。更新少なめですが、お気に入りを見つけて頂ければ嬉しいです。 (2023年3月12日 12時) (レス) id: 1785096014 (このIDを非表示/違反報告)
藍 - めちゃめちゃリアルですね…特に伊沢さんの解像度がすごく高くてびっくりしました (2023年3月10日 1時) (レス) @page5 id: bd2a7a0e5f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:檸檬 | 作成日時:2023年1月24日 21時