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｢…よし、じゃー河村さん、お疲れ様でした！｣
｢お疲れ様でした…
あの、あとで本人にも謝りますけど、
Aちゃんにごめんねって伝えて貰ってもいいですか？｣
｢あ、俺も。オフィスのみんなにも迷惑かけたし…
河村さん、子守り失格ですみません。｣
あの後、起きた乾とノブにめちゃくちゃ謝られた。
スタッフも僕も怒ってはないし、
お疲れ様って笑っていたのに2人ともまだ恐縮している。
Aさん本人に謝ることが出来ていないから、
余計にソワソワしている。
｢わかった。
けど、Aさんなら許してくれると思うよ。
寧ろ泣いてごめんねって言うと思う。
子守りも2人ともよくしてくれたよ。
じゃなきゃ、2人の間でAさん寝たりしないから。
ノブ、Aさんおんぶしててくれてありがとう。
乾は荷物一緒に持ってくれてありがとう。｣
後輩2人を労われば、
むず痒そうに笑うのだった。
寝ている彼女の隣で本を読む。
起きた時1人にしないと言う約束を守るため。
｢ん……？あれ？拓哉くん。｣
｢あ、起きた？おはよう、Aちゃん。
沢山寝たね。｣
おはようと言うが、もう外は真っ暗だ。
あべこべな言葉にあれ？っと首を傾げるAさん。
｢！！拓哉くん！いぬっちと、のぶくんは！？｣
…乾、いぬっちって呼ばれてたんだ。
今度、僕も呼んでやろうとはニヤッと心の中で笑った。
｢もう、バイバイの時間だから帰ってきたんだよ。2人ともAちゃんにごめんなさいしたいって言ってたよ。｣
｢違うの！Aが、泣いちゃったから…、
Aがごめんなさいしなきゃ！
A悪い子だから…｣
自分の言葉に傷つき涙を溜めるAさん。
｢そんな事ないですよ？
Aちゃんは、とってもいい子です。
僕が出かける時も寂しいのに我慢したんでしょ？
我慢させてごめんね？そして、ありがとう。｣
僕の言葉にキョトンとするAさん。
｢A、悪い子じゃない？｣
｢うん、いい子だよ。｣
｢…そっか、えへへ。恥ずかしい。｣
照れくさそうに笑い、顔を隠すAさん。
｢明日はお休みだから、僕と水族館いかない？
動物園でもいいよ。｣
｢水族館…動物園…んー。｣
ペンギンさんも見たいし、
キリンさんも見たいと悩むAさん。
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作者名：檸檬 | 作成日時：2022年4月2日 11時
