【QK】外伝・神様は旦那様 (ページ7)

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業務が終われば、みんなでご飯を食べに行き帰宅をした。

買ってきてもらった、日用品の入った袋を左手に、
右手はAさんと手を繋いだ。

今日リュックにしていて良かったと、心から思った。

そして、気づいた…お風呂どうしよう？
５歳はやっぱり一緒に入った方がいいよね？
え、体とか髪とか僕洗えるかな？

そんな心配をよそに、
「拓哉くんと今日お風呂入るの？」
っと、Aさんが袖を引いてきた。

「うん、一緒に入ってくれる？」
「一緒に入る！Aねー、
お姉さんだから1人で髪も体も洗えるんだよー。」

その言葉に、助かったっと安堵した。

寝る準備を整えたら、2人でベッドに入った。

「…明日はママ帰ってくるかな？」
「…帰ってきてくれるといいね。」

楽しそうに元気に見えても、やっぱりママが恋しいらしい。
僕は、寂しそうにする彼女の頭を優しく撫でることしかできなかった。

「ママ戻ってくるまで、
また僕のお仕事に一緒に行くけど…いいかな？」

「うん、拓哉くんのお仕事楽しい！
お姉ちゃんたちも優しいし、
拓司くんはうるさいけど、なんだか可愛いし、
こうちゃんはオレンジジュースくれるし、
よしくんは色んな字教えてくれて、
つるちゃんと拳くんはパズル教えてくれるの。
しゅんちゃんはね、高い高いもアニメも見せてくれたの。楽しかった！」

「明日は、違うお兄さんたちも来るよ？」
「わぁ！仲良くなれるかな？」

「大丈夫、みんなAちゃんと
仲良くなりたいって言ってたから。」

「うふふ、楽しみだね。」

ニコニコと笑う彼女に少し寂しさは薄れたかな？
っと、再び頭を撫でた。

「あのね、みんな優しいけど、
拓哉くんが一番仲良しさんなんだよ！｣

｢そうなの？｣

｢うん！あのね、なんかねー…？
んー？わかんないや。」

なんで一番仲良しか説明しようと
試みたAさんだが、上手く言葉にできなかったようだ。

「僕もAちゃんと仲良くなれて嬉しいな。」
「えへへ、拓哉くん。」

少し上半身を起こし、僕のほっぺに小さな手と唇が触れる。

「ふふふ、恥ずかしい。」

おやすみなさいっと、
背をむけ寝始めるAさんに呆気を取られる。

きっと彼女にとっては大好きなママにする愛情表現なのだろう。

キスまでの仕方が教科書に載っていないと
喚いた僕とは大違いだな、っと自笑し僕も眠りについた。