【QK】外伝・神様は旦那様 (ページ5)

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撮影も休憩にはり、オフィスに戻ると
Aさんが帰ってきていた。

｢拓哉くん！ただいまぁー！｣

ちょっと高めの椅子をヒョイと飛び降り
僕の足元へと駆け寄るAさん。

｢おかえりなさい。何してたの？｣
｢よしくんに、字教えてもらってたの！｣
｢…どんな字？｣
｢Aのお名前と、みんなのお名前！｣

見て見てーっと、練習の成果を僕に見せるAさん。

｢…え？漢字？｣
｢よしくん凄いの！いっぱい教えてもらった！｣
｢Aちゃんの覚えが良くて、ついつい。｣

子供の学習能力の凄さに関心する山本。

…いや、僕も漢字は読めたけど。
実際小さい子が漢字の読み書きを見るとビックリする。

｢え、河村。その子誰？｣
｢ん？子供？｣

福良と須貝さんがクエスチョンマークを頭に浮かべる。

｢Aちゃん、またお名前言える？｣

｢うん、はじめまして！
AAちゃんです、5さいです。｣

ガタン！！

扉の方から大きな音がする。

｢…えぇ！？！A姉ーー！！｣

突然知らない男性から姉と呼ばれ、
Aちゃんは僕に抱きつく。

そっと、しゃがみ彼女を抱っこすると、
不安そうにその声の方向にAさんは顔を向けた。

｢…伊沢うるさい。
説明するから、福良、須貝さんも集合。｣

朝いなかった組に、Aさんが幼児化してしまったことを説明する。

福良はなんだかワクワクした様子で、
須貝さんはへぇーっとマジマジと、
伊沢は…

｢写真で見た事ある姿だ…A。｣

至る角度で観察し、写真を撮る。

｢ちょっと、伊沢？お金とるよ？｣

｢え？！なんで？A姉も言ってたよ！
この頃が1番天使だったって！｣

自他ともに認める天使らしい。

｢あ、自己紹介してなかった。
Aちゃん、福良拳です。よろしくね。｣

｢須貝駿貴です。…ナイスガイの須貝です！｣

｢伊沢拓司です。｣

｢…拓司？お兄ちゃんAの、弟と同じお名前だ！｣

キャッキャっ！と、喜ぶAさん。