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｢ちょ！誰か志賀のこと退場させて！貞操の危機を感じる！！｣
僕とAさんの！っと、
叫ぶと伊沢が再起動し志賀をオフィスの外へ追い出してくれた。
｢河村、魔性の女だね。｣
遠くで高みの見物をしていた福良が笑いながらやってきた。
もう、勘弁してよ。
遠くの志賀からの視線を感じながら、
隣に張り付くAさんと並んで仕事をする。
｢うぅー、河村くんが志賀くんと…。｣
なんで、この人はありえない事に悩んでるんだか。
あぁ、早く帰りたい。
定時になり、直ぐ様帰り支度をするAさんと僕。
｢河村さ、｣
｢誰かー！志賀押さえつけてー！！｣
奴の言葉を遮り、
福良と須貝さんに押さえつけられる志賀。
｢お疲れ様でしたー。｣
｢おつかれ、福良、須貝さんありがとう。｣
｢いいよー、お礼は今度のお昼リクエストで。｣
｢あ、いいなー。俺もー。｣
ヘラヘラと笑う2人と相対的に悔しそうな志賀。
｢はーい、あとでリクエスト送っといてね。｣
また明日っと、オフィスを足早に出た。
｢ただいまー。｣
ルンルンで夕飯の準備をするAさん。
｢疲れたぁーー。｣
ソファーに雪崩込む。
志賀もヤバかったが、通勤途中の男性からの目も嫌だった。
｢男性恐怖症になりそう。｣
｢そんなこと言ってたら、明日会社行けないよ？｣
苦笑いしながら、手を動かすAさん。
｢…明日志賀もいるから僕リモートする。｣
｢それがいいかもね、私は出勤するね。｣
｢うん、気をつけてね？｣
私じゃなくて、拓哉くん狙いだから大丈夫だよと笑うAさん。
志賀だけじゃなくて、出勤途中もなんだけどな…。
その日の夜は特段特殊なことがなく眠りについた。
朝も僕がまだ女性で、ため息から一日が始まる。
｢よし、いってきます！｣
｢うん、いってらっしゃい。…あ、Aさん？｣
｢ん？｣
｢ちょっと…｣
出かける彼女を引き止め、
軽めのキスと首と鎖骨の間にマーキングをする。
｢！！見えちゃうよ！｣
｢見せつけてるの、僕にもつける？｣
首を傾げ彼女に突き出す。
｢下手だからいい。｣
｢…だめ、つけて。｣
なんだか意地悪したくなった。
｢うぅー……ﾁｭ、…ついた？｣
うっすらと赤くなったソコに満足する。
｢虫除けだから、改めていってらっしゃい。｣
｢もう！スカーフ持っててよかったー！
いってきます！｣
カバンからスカーフを取り出し首元で結ぶAさん。
まぁ、気休めにはなるだろう。
そして、僕は仕事に集中した。
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作者名：檸檬 | 作成日時：2022年4月2日 11時
