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｢須貝さん、すみません。知ってるの黙ってて。｣
｢いや、俺こそぶっきらぼうに反応してごめん。
その、いつも見てくれてありがとう。｣
先に謝られてしまった…。
｢ふふ、いつも楽しく見てます。
まぁ、須貝さんがQuizKnockって知ったの常連さんになってから、しばらく後なんですけどね。｣
｢え？そうなん？｣
てっきり動画の方が先だと思っていた。
｢はい、なので突然接し方変わったり、
言われたりするの嫌かと思って黙ってました。｣
浮かれてバレちゃいましたけど、っと笑う桃さん。
｢そうそう、ちょっと待っててくださいね。｣
何かを思い出し裏に下がる彼女。
戻ってきた時には手に紙袋を持っていた。
｢須貝さん、この前お誕生日でしたよね？
ミーハーなので、wiki見ちゃいまして…。
遅くなりましたが、お誕生日おめでとうございます。｣
休憩に食べてくださいと、焼き菓子が可愛くラッピングされていた。
｢え！ありがとう！！めっちゃ嬉しい！｣
少しオーバーだが、本当に嬉しい。
｢桃さんにもお返しやないけど、誕生日プレゼントしたいから日付教えて？｣
お！これは、スマートに聞けてるんやない？
自意識過剰に浸っていると、ビクッとする桃さん。
｢……あの、えっと…、実は……今日でして。｣
｢え？き、今日？｣
｢はい、お恥ずかしい。｣
トレンチで顔を隠す桃さん。
え、いや…ここは、
奥手の須貝くんも男を見せるとこでしょ。
｢桃さん、今日何時に仕事終わる？｣
｢え？｣
｢プレゼント渡したいから教えて？｣
最大限の大人の余裕を余裕なく演出する。
耳が赤い桃さんが控えめに、
｢19時までです。｣
っと、教えてくれた。
｢迎えに来るか、待っててね？｣
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作者名：檸檬 | 作成日時：2022年4月2日 11時
