【QK】外伝・神様は旦那様 (ページ1)

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雑務担当のお姉さんの幼児化ページ1

朝、違和感で目を覚ますと隣に寝ていたはずのAさんが居なくなっていた。
変わりにスヤスヤと丸くなって寝ている女の子がいた。

誰だろう？
なんだか見覚えもある。
…もしかして

｢A…さん？｣

居なくなった彼女の名前を口にすると、
寝ている女の子は嬉しそうに笑った。

さて、この状況をどうしよう？
とりあえず僕は、そっとベッドを抜け出し身支度を整えた。
今は朝8時。今日は撮影の日だ。

困ったなぁ、っとキッチンで自分で入れたコーヒーを飲みながら寝室のドアを眺める。
たぶん、あの子はAさん。
あれだ、幼児化ってヤツだ。
実際にはありえないと分かっているが、そこはここの世界観の空気を読む。

幼児化パターンとして考えているのは
体だけが小さくなっていて記憶があるパターン。
体も心も幼児化しているパターン。

｢出来れば、前者であって欲しい。｣
口に出してしまってから、これフラグじゃね？
っと気づいてしまい項垂れた。

彼女が寝てい部屋から物音がする。
きっと目を覚ましたのだろう。
僕は意を決して、彼女と対面すべく部屋の扉を開けた。

｢…誰？｣

モゾモゾと動くAさんは、僕が部屋に入るなりに質問をしてきた。

あぁ、やっぱり後者パターンね。

｢おはようございます、河村拓哉って言います。
君のお名前は？｣

｢…おはよう、ございます。AAちゃんっていいます。｣

人見知りはあれど、躾の良さからかしっかりと挨拶をするAさん。

｢Aちゃんって呼んでいい？｣
｢うん、お兄ちゃんは誰なの？
A、おうちで寝てたの。
…ぐすん、ママは？｣

起きたら知らないところで、
知らない人がいれば泣きたくなるよね。

僕は、Aさんと同じ目線に下がり
涙を拭いた。

｢Aちゃんのママ、
お仕事で朝早くお出かけしちゃったんだ。
帰ってくるまで、僕と一緒に遊んでくれる？｣

｢ママ、お仕事なの？ぐすん。｣
｢うん、Aちゃんはママのお仕事応援できる？｣
｢…寂しい…けど、応援できるよ。｣

涙をたくさん目に溜めながら、
強がるAさん。

僕は頭を撫でながら、
｢Aちゃんは偉いね！スゴい！｣
っと、少し大袈裟に褒めた。

少し恥ずかしそうに笑うAさんを見て、
笑顔は変わらないなっと、柔らかな髪に指を通した。